守るのが
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シャーロックと共に、敵がいないか捜し回ったが、全くいなかった。
霊体化したシャーロックから「ジルが粗方片付けたのかもね」と言われ、ユイはそうかもしれませんねと頷く。
実際ユイは、敵をジルが一掃した事に安堵していた。
だってまた、シャーロックが傷付くかもしれないから。
再びそうなったら、今後こそ彼女は自分を苛む展開になるだろう。
時刻はもう昼頃だ。
そろそろ帰って昼ご飯でもと思ったところで、ふとユイは小洒落たカフェが目に入る。
小洒落たと言っても、レトロと言うニュアンスに近い。
紅い薔薇の装飾が施された大窓から中を覗くと、男性客が1人いた。
いたのだがその男性を見た瞬間にユイは、目を見開く。
男性ーーデイビットが偶然にも、こちらと目が合った。
しかも中へ入って来いとまで身振りする始末。
流石に無視出来ないので、ユイはカフェへと足を踏み入れたのだった。
店内には静かな名前も知らない、バイオリン曲調の音が鳴り響いていた。
綺麗に整頓された茶色の木製のソファに、デイビットは腰掛けている。
客はおらず厨房と思しき方からは、皿を洗う音まで聞こえて来るほど。
「あの何でここに?」
「少し茶をしていた。
お前は見回りの帰りか?」
頷きつつ、彼女はデイビットの向かいに座る。
デイビットはコーヒーを飲んでいたらしい。まだ湯気が経っている事から、それ程時間は経っていないのだろう。
「コーヒー、好きなんですか?」
「飲み物は全般に好きだが、炭酸飲料は苦手でな。
コーヒーは目覚まし的に愛用している。
お前、今日は誰と一緒何だ?」
デイビットの質問に、ユイはシャーロックですと答える。
本人の希望でシャーロックには、外で霊体化して待ってもらっていた。
「あの金髪じゃないのか」
「デイビットさんは、テスカトリポカさんと何か?
いやに見ていましたよね」
「何処かで見た記憶があるんだ。
神話か何かで見たのか、それとも」
ううむ、とデイビットは暫く悩んでいたが、やがて諦めた様に嘆息。
「分からない事は、考えても仕方ないな。
で、さっき見回りしてたんだろ」
誰かいたか? とデイビットに聞かれたが、彼女は首を振る。
「いませんでした。でもそれで良かったんです。
またシャーロックに危害が及んだら、と考えると」
1度ある事は2度ある。
デイビットはそれを聞き、やや不満げに言う。
「そうならない様、守るのがお前だろ」
「私が、守る?」
そうだ、とデイビットは頷く。
「でも私、最低限の魔術しか」
あれからユイなりに、攻撃魔術でなく防御魔術を覚える様にしていた。
攻撃となってはいざ自分に出来るか分からない……だから相手をも守れる、防御魔術を覚える事にしたのだ。
微弱ながらも扱える様にはなったが、まだ守れるくらいではない。
その旨をデイビットに話すと。
「微弱ながらでも、その一手が戦況を変える事もある。
相手が傷付くのが嫌だからと逃げてばかりでは、魔術も上達しない」
「つまり、使う事が大事だと?」
首肯するデイビットを見つめながら、果たして自分に出来るかと自答する。
決意など簡単だ。しかし、いざそう言った局面に立つと、決意など簡単に揺らぐ。
「やらなきゃいけない、ですよね」
「ああ」
覚悟を決めたユイの表情を見て、先程まで険しかったデイビットの顔が、ほんの少しだけではあるが揺らいだ気がした。
「で、何か食べて行かないのか?」
「えっ」
「時間はもう昼前だ。
敵がいないから、帰る途中だったんだろ?」
つまり昼飯はまだと言う事に至る、とデイビットは言った。
簡単な推理にユイは目を輝かせる。
「分かるなんて流石ですね」
「いや普通に考えれば分かる事だ。
頼んだらどうだ? 俺が引き入れたし奢ってやろう」
正直お腹空いていたので、素直に彼女はデイビットに頼ったのだった。
外で待たせている、シャーロックに申し訳ないと思いながら。
霊体化したシャーロックから「ジルが粗方片付けたのかもね」と言われ、ユイはそうかもしれませんねと頷く。
実際ユイは、敵をジルが一掃した事に安堵していた。
だってまた、シャーロックが傷付くかもしれないから。
再びそうなったら、今後こそ彼女は自分を苛む展開になるだろう。
時刻はもう昼頃だ。
そろそろ帰って昼ご飯でもと思ったところで、ふとユイは小洒落たカフェが目に入る。
小洒落たと言っても、レトロと言うニュアンスに近い。
紅い薔薇の装飾が施された大窓から中を覗くと、男性客が1人いた。
いたのだがその男性を見た瞬間にユイは、目を見開く。
男性ーーデイビットが偶然にも、こちらと目が合った。
しかも中へ入って来いとまで身振りする始末。
流石に無視出来ないので、ユイはカフェへと足を踏み入れたのだった。
店内には静かな名前も知らない、バイオリン曲調の音が鳴り響いていた。
綺麗に整頓された茶色の木製のソファに、デイビットは腰掛けている。
客はおらず厨房と思しき方からは、皿を洗う音まで聞こえて来るほど。
「あの何でここに?」
「少し茶をしていた。
お前は見回りの帰りか?」
頷きつつ、彼女はデイビットの向かいに座る。
デイビットはコーヒーを飲んでいたらしい。まだ湯気が経っている事から、それ程時間は経っていないのだろう。
「コーヒー、好きなんですか?」
「飲み物は全般に好きだが、炭酸飲料は苦手でな。
コーヒーは目覚まし的に愛用している。
お前、今日は誰と一緒何だ?」
デイビットの質問に、ユイはシャーロックですと答える。
本人の希望でシャーロックには、外で霊体化して待ってもらっていた。
「あの金髪じゃないのか」
「デイビットさんは、テスカトリポカさんと何か?
いやに見ていましたよね」
「何処かで見た記憶があるんだ。
神話か何かで見たのか、それとも」
ううむ、とデイビットは暫く悩んでいたが、やがて諦めた様に嘆息。
「分からない事は、考えても仕方ないな。
で、さっき見回りしてたんだろ」
誰かいたか? とデイビットに聞かれたが、彼女は首を振る。
「いませんでした。でもそれで良かったんです。
またシャーロックに危害が及んだら、と考えると」
1度ある事は2度ある。
デイビットはそれを聞き、やや不満げに言う。
「そうならない様、守るのがお前だろ」
「私が、守る?」
そうだ、とデイビットは頷く。
「でも私、最低限の魔術しか」
あれからユイなりに、攻撃魔術でなく防御魔術を覚える様にしていた。
攻撃となってはいざ自分に出来るか分からない……だから相手をも守れる、防御魔術を覚える事にしたのだ。
微弱ながらも扱える様にはなったが、まだ守れるくらいではない。
その旨をデイビットに話すと。
「微弱ながらでも、その一手が戦況を変える事もある。
相手が傷付くのが嫌だからと逃げてばかりでは、魔術も上達しない」
「つまり、使う事が大事だと?」
首肯するデイビットを見つめながら、果たして自分に出来るかと自答する。
決意など簡単だ。しかし、いざそう言った局面に立つと、決意など簡単に揺らぐ。
「やらなきゃいけない、ですよね」
「ああ」
覚悟を決めたユイの表情を見て、先程まで険しかったデイビットの顔が、ほんの少しだけではあるが揺らいだ気がした。
「で、何か食べて行かないのか?」
「えっ」
「時間はもう昼前だ。
敵がいないから、帰る途中だったんだろ?」
つまり昼飯はまだと言う事に至る、とデイビットは言った。
簡単な推理にユイは目を輝かせる。
「分かるなんて流石ですね」
「いや普通に考えれば分かる事だ。
頼んだらどうだ? 俺が引き入れたし奢ってやろう」
正直お腹空いていたので、素直に彼女はデイビットに頼ったのだった。
外で待たせている、シャーロックに申し訳ないと思いながら。