白花
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ここへ来るまでスネイプは、ユイが自分の所へ戻って来ると信じて疑わなかった。
だって彼女は、我輩の気引きたいが為に、ストレンジ達の元へ行ったと信じていたから。
震える息吐き出し、若干臆病だと自覚しながらも。
「本当は我輩の元へ戻って来たいのだろう? 我輩の気を引きたいが為に、ストレンジ達の元へ行ったと信じていたのだが」
「いい加減にして貰いたい」
言葉発したのはユイでなく、カルデアの教頭である。
あの闇の魔法使いでさえ逃げ出す様な、底冷えた口調で彼は言う。
「自分の理想ばかり押し付けるなど、あってならないと自覚しているでしょう。
潔く諦めるのも、愛する人の為だと思いませんか?」
「貴様が言うか! キサラギの末裔だがなんだか知らないが、その力利用してホグワーツ滅ぼそうと」
「異常者の相手は疲れますね、本当。
いい加減終わりにしたいのは、私の方だと言うのに」
異常者扱いされたスネイプは、最早声が出ない。
異常者は果たしてどちらか。キサラギの末裔を利用しようとするカルデアの教頭か、意地でも理想押し付け連れ帰ろうとするスネイプか……。
答えなど決まっている。
「例えなんと言われようとも、連れ帰る。理想押し付けてばかりだと言われても、我輩は構わない。
このまま彼女を、そちらに行かせては取り返しの付かない事になると、我輩には分かる!」
半分、ホグワーツとの全面戦争にユイがいてほしくない気持ちがある。
だが取り返しの付かない点に関しては、本音であった。
スネイプの発言聞いた教頭が、感心した様に息を吐く。
「ほぅ。正にヒーローの様な発言ですね」
「なら彼女を」
「しかし、その言葉は受け入れません。
さぁそろそろ終わりにしましょうか」
瞬時にして教頭の姿が、文字通りに掻き消える。それこそ、マグルの機械であるテレビの様なノイズを思い起こされる様に。
何処へ行った? とスネイプが背後振り向こうとした時。
背中から、無感情の教頭の声がした。
「それではこれにて、おさらばです」
その無感情の声が、スネイプの恐怖心を尚更掻き立てた。
我輩の人生は、どこで間違えたのだろう?
リリーを失った代わりにその子供や、異世界から来たと言うナズを守る事すら叶わない。
いや今思えば、ナズに身を委ねた時点で、我輩の人生崩壊は始まっていたのかも。
ナズがやたら敵対していたユイに興味持ち、挙句恋心まで。
惚れたのはストレンジが惚れていたからではなく、完全にスネイプの感情だった。
誰にも渡したくない、リリーの子供守れなかった代わりに、ユイやナズを守り罪を償う……それがスネイプの贖罪だったのだ。
が、しかし。
背後から教頭に刺され、スネイプは前向きに倒れそうになる。
だが自分の人生は間違っていないと言うふんぎりから、何とか両足踏ん張り教頭に向き直った。
これに教頭は、感心した様な声上げる。
「ほう、ストレンジと言い貴方も案外、しつこいのですね」
「ガハッ、これくらいで倒れる訳にいかない……我輩の人生は間違っていない」
刺された箇所抑えながら、杖を抜く。
スネイプの動作見て、嘲った笑みを浮かべる。
「貴方の陳腐な魔法学校の呪文が、私に効くと本気で思っているのですか?」
「やってみなければ分からないであろう! アバダ・ケダブラ!」
ホグワーツで禁忌とされている禁断呪文を、容赦無く解き放つ。
最早躊躇う必要などない。
こいつを生かしていけない、スネイプの直感がそう告げている。
果たして渾身の呪文効果は。
命中した筈であった。
スネイプの呪文受けた教頭は、倒れることもない。
「なっ!?」
「だから効かないと申した筈。
このフランスでの反英雄、カリオストロには効きませんぞ」
醜悪な笑みで教頭--またの真名を、カリオストロはそう告げた。
王国貴族の様に振る舞いながらも、民主に無償治療を施し喝采を浴びた傑物でありそして--。
あのアントワネットをも巻き込んだ首飾り事件の関係者でもあるフランスを代表する人物、それがカリオストロである。
無論知らないスネイプは、いきなり何言い出すんだと唖然状態。
「かり、カリオストロ? 真名などと、お前いきなり何を」
「ふむぅ、もう少し驚いても良いものだと思うのですがね。
やはり貴方は異常以外の何者でもありません」
肩を竦めて残念そうに言い募る彼--カリオストロに、スネイプは苛立ちを隠し切れない。
ユイはユイで彼の真名とやらも聞いても、驚いた様な素振りも見せていなかった。
やはり彼女を、ここから救い出さねば。
彼女がカリオストロ側に、完全に付けば勝ち目など無い。
まだカリオストロ側に付いていないと、勝手に信じ切っているスネイプは、再び杖構える。
「貴様は我輩が倒す、なんとしても」
「まだ刃向かいますか。いやぁ、私としてもいい加減にしてほしいのですが--まぁ、私も本気を出していなかったのでお互い様と言う事ですね」
杖の様なものを持ったカリオストロは、スネイプの再迎撃に備えて臨機態勢に入るが。
「全く、いつまでこんな茶番劇続くんですかぁ? もう飽きて来たんですけど」
不意に幼い声が、割って入って来た。
見るとユイの隣りに、紫色に近い髪を持った幼い少女が、膨れっ面で立っている。
「お前」
「おやおや、小さな姫君ではないですか。
最前線に出ないと仰っていたのに」
「カズラドロップって名前あるんですぅ! 出ないつもりでしたが、貴方がいつまでも面白半分にその方弄ぶから出て来たんですぅ!」
カズラドロップと呼ばれた少女は、お前呼びしたスネイプを可愛らしく睨み付け。
「あと小さな姫君呼ばわりはいいですけど、お前呼びした貴方には相応のお仕置き必要ですね!」
純真無垢で穢れ知らなそうな笑み浮かべて、彼女は言った。
だって彼女は、我輩の気引きたいが為に、ストレンジ達の元へ行ったと信じていたから。
震える息吐き出し、若干臆病だと自覚しながらも。
「本当は我輩の元へ戻って来たいのだろう? 我輩の気を引きたいが為に、ストレンジ達の元へ行ったと信じていたのだが」
「いい加減にして貰いたい」
言葉発したのはユイでなく、カルデアの教頭である。
あの闇の魔法使いでさえ逃げ出す様な、底冷えた口調で彼は言う。
「自分の理想ばかり押し付けるなど、あってならないと自覚しているでしょう。
潔く諦めるのも、愛する人の為だと思いませんか?」
「貴様が言うか! キサラギの末裔だがなんだか知らないが、その力利用してホグワーツ滅ぼそうと」
「異常者の相手は疲れますね、本当。
いい加減終わりにしたいのは、私の方だと言うのに」
異常者扱いされたスネイプは、最早声が出ない。
異常者は果たしてどちらか。キサラギの末裔を利用しようとするカルデアの教頭か、意地でも理想押し付け連れ帰ろうとするスネイプか……。
答えなど決まっている。
「例えなんと言われようとも、連れ帰る。理想押し付けてばかりだと言われても、我輩は構わない。
このまま彼女を、そちらに行かせては取り返しの付かない事になると、我輩には分かる!」
半分、ホグワーツとの全面戦争にユイがいてほしくない気持ちがある。
だが取り返しの付かない点に関しては、本音であった。
スネイプの発言聞いた教頭が、感心した様に息を吐く。
「ほぅ。正にヒーローの様な発言ですね」
「なら彼女を」
「しかし、その言葉は受け入れません。
さぁそろそろ終わりにしましょうか」
瞬時にして教頭の姿が、文字通りに掻き消える。それこそ、マグルの機械であるテレビの様なノイズを思い起こされる様に。
何処へ行った? とスネイプが背後振り向こうとした時。
背中から、無感情の教頭の声がした。
「それではこれにて、おさらばです」
その無感情の声が、スネイプの恐怖心を尚更掻き立てた。
我輩の人生は、どこで間違えたのだろう?
リリーを失った代わりにその子供や、異世界から来たと言うナズを守る事すら叶わない。
いや今思えば、ナズに身を委ねた時点で、我輩の人生崩壊は始まっていたのかも。
ナズがやたら敵対していたユイに興味持ち、挙句恋心まで。
惚れたのはストレンジが惚れていたからではなく、完全にスネイプの感情だった。
誰にも渡したくない、リリーの子供守れなかった代わりに、ユイやナズを守り罪を償う……それがスネイプの贖罪だったのだ。
が、しかし。
背後から教頭に刺され、スネイプは前向きに倒れそうになる。
だが自分の人生は間違っていないと言うふんぎりから、何とか両足踏ん張り教頭に向き直った。
これに教頭は、感心した様な声上げる。
「ほう、ストレンジと言い貴方も案外、しつこいのですね」
「ガハッ、これくらいで倒れる訳にいかない……我輩の人生は間違っていない」
刺された箇所抑えながら、杖を抜く。
スネイプの動作見て、嘲った笑みを浮かべる。
「貴方の陳腐な魔法学校の呪文が、私に効くと本気で思っているのですか?」
「やってみなければ分からないであろう! アバダ・ケダブラ!」
ホグワーツで禁忌とされている禁断呪文を、容赦無く解き放つ。
最早躊躇う必要などない。
こいつを生かしていけない、スネイプの直感がそう告げている。
果たして渾身の呪文効果は。
命中した筈であった。
スネイプの呪文受けた教頭は、倒れることもない。
「なっ!?」
「だから効かないと申した筈。
このフランスでの反英雄、カリオストロには効きませんぞ」
醜悪な笑みで教頭--またの真名を、カリオストロはそう告げた。
王国貴族の様に振る舞いながらも、民主に無償治療を施し喝采を浴びた傑物でありそして--。
あのアントワネットをも巻き込んだ首飾り事件の関係者でもあるフランスを代表する人物、それがカリオストロである。
無論知らないスネイプは、いきなり何言い出すんだと唖然状態。
「かり、カリオストロ? 真名などと、お前いきなり何を」
「ふむぅ、もう少し驚いても良いものだと思うのですがね。
やはり貴方は異常以外の何者でもありません」
肩を竦めて残念そうに言い募る彼--カリオストロに、スネイプは苛立ちを隠し切れない。
ユイはユイで彼の真名とやらも聞いても、驚いた様な素振りも見せていなかった。
やはり彼女を、ここから救い出さねば。
彼女がカリオストロ側に、完全に付けば勝ち目など無い。
まだカリオストロ側に付いていないと、勝手に信じ切っているスネイプは、再び杖構える。
「貴様は我輩が倒す、なんとしても」
「まだ刃向かいますか。いやぁ、私としてもいい加減にしてほしいのですが--まぁ、私も本気を出していなかったのでお互い様と言う事ですね」
杖の様なものを持ったカリオストロは、スネイプの再迎撃に備えて臨機態勢に入るが。
「全く、いつまでこんな茶番劇続くんですかぁ? もう飽きて来たんですけど」
不意に幼い声が、割って入って来た。
見るとユイの隣りに、紫色に近い髪を持った幼い少女が、膨れっ面で立っている。
「お前」
「おやおや、小さな姫君ではないですか。
最前線に出ないと仰っていたのに」
「カズラドロップって名前あるんですぅ! 出ないつもりでしたが、貴方がいつまでも面白半分にその方弄ぶから出て来たんですぅ!」
カズラドロップと呼ばれた少女は、お前呼びしたスネイプを可愛らしく睨み付け。
「あと小さな姫君呼ばわりはいいですけど、お前呼びした貴方には相応のお仕置き必要ですね!」
純真無垢で穢れ知らなそうな笑み浮かべて、彼女は言った。
