一夜限りの我儘
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耀哉の屋敷に行く前の前夜、無惨はとある場所を訪れていた。
「ユイ、いるか?」
「無惨様? 今日早いのですね」
木製のドアを開けて出て来たのは、無惨が人間社会にて溶け込んで生活する為の隠れ蓑である、人間の娘。
もう20歳は超えていると本人は言っていたが、童顔故かそうには見えない。
家はボロくもないが、かと言って高級と言う訳でもなく、平たく言えば平凡な邸宅であった。
1人暮らしで身寄りもないし、無惨にとっては都合が好条件であり、適当な理由付けてユイの元に隠れ潜んでいた。
無論、鳴女と共に禰󠄀豆子を捜しながらであったが。
しかし明日には、それはもう全て終わる。
黙って彼女の元から去って行くのも忍びないと思い、こうして来た訳だ。
「ユイ、私とはもう会えない。いや2度と会う事などないだろう」
「分かってました、それくらい」
柔かに悲しい素振りすら見せる事なく告げるユイに、無惨は目を丸くする。
「どう言う事だ?」
「貴方が人間でない事は、分かっていました。
夜にしか家に来ないし、何より……目が普通の人間とは違うし」
無惨は彼女が、自身が鬼ではない事に気付いていないと思っていた。
いや夜にしか会ってないから、どこかで気付くとは思っていた部分はあるが。