星を埋めるように(*)
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テスカトリポカに連れて来られたのは、人のいない神社だった。
祭りの会場から少し離れた所にあり、心無しか侘しく感じる。
それもその筈、廃神社だからだ。
こんな寂れた手入れもされていない神社に、わざわざ花火観に来る人はいないだろう。
もうすぐ花火上がる時間帯になり、テスカトリポカは手を離す。
名残惜しさ感じたが、ここまで連れて来てくれたのに、これ以上我儘言えない。
「もうすぐ花火上がるな。
ちと遠いが、その分よく観れるだろ」
「よくこんな場所すぐに見つけましたね」
「神、だからな。神の存在は感知出来る」
つまり神の存在が無いこの場所に、当たりつけた訳だ。
神がいる神社には手入れ行き届いているし、客もおり祭り同様満杯になる。
逆にこの寂れた神社には、訪れる人もいない。
2人だけの空間で花火を見れるなど、まさに気の利いた配慮だ。
「テスカトリポカさん」
「ん?」
「ありがとう」
ニコリ微笑むと、テスカトリポカは面倒くせぇと言う様に目を逸らす。
やがて腹に響く音を立てて、花火が上がった。
星を埋める如く上がった花火は、夜空を虹色に染める。
テスカトリポカとユイは、ただ黙って花火を見上げていた。
(了)
祭りの会場から少し離れた所にあり、心無しか侘しく感じる。
それもその筈、廃神社だからだ。
こんな寂れた手入れもされていない神社に、わざわざ花火観に来る人はいないだろう。
もうすぐ花火上がる時間帯になり、テスカトリポカは手を離す。
名残惜しさ感じたが、ここまで連れて来てくれたのに、これ以上我儘言えない。
「もうすぐ花火上がるな。
ちと遠いが、その分よく観れるだろ」
「よくこんな場所すぐに見つけましたね」
「神、だからな。神の存在は感知出来る」
つまり神の存在が無いこの場所に、当たりつけた訳だ。
神がいる神社には手入れ行き届いているし、客もおり祭り同様満杯になる。
逆にこの寂れた神社には、訪れる人もいない。
2人だけの空間で花火を見れるなど、まさに気の利いた配慮だ。
「テスカトリポカさん」
「ん?」
「ありがとう」
ニコリ微笑むと、テスカトリポカは面倒くせぇと言う様に目を逸らす。
やがて腹に響く音を立てて、花火が上がった。
星を埋める如く上がった花火は、夜空を虹色に染める。
テスカトリポカとユイは、ただ黙って花火を見上げていた。
(了)