互いに
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図書室を出て松陰を捜していると、丁度1人で歩いているところを見つけた。
周りに人がいないのを確認してから、松陰に声を掛ける。
「松陰さん、ちょっと今話を……」
「すみません、用事が」
慌てて立ち去ろうとする松陰の片手を、むんずと掴む。
まさか掴まれると思わなかったのか、松陰は目を見開いて彼女を見つめる。
当然だろう。昨日まで黙って松陰を立ち去れさせてくれたのだから。
ユイにだって譲れないものがある。
紫式部の言葉を信じて、多少強引に……これで嫌われて良いと言う覚悟持って、言葉を紡ぐ。
「松陰さん、何で私を避けるんですか?」
「別に、避けてなど」
「避けてますよ! 私が嫌いになったのなら、そう言って下さい!!
わ、別れる覚悟だってありますから!!」
別れる、と言う単語に、松陰が酷く反応していた。
だがすぐに、違いますと言う。
「何が違うんですか!? 嫌いだから……」
「いえ逆ですよ! 寧ろ好きだから避けていたんです!」
松陰が若干赤面しながら発した言葉に、へっ? と呆けた返事をする。
「告白された晩に、貴女の事を考えて益々好きになって……溢れるこの気持ちを、どうしたらいいか分からずに貴女を避けていたんです。
気持ちの処理付かぬまま、貴女に会ったら何するか分からなくて」
高杉晋作に会っていたのも、弟子で女性との経験があったから相談していたのだと言う。
したものの結局、明確な答えは得られぬまま。
「その……高杉さんは何て?」
「言える訳ないでしょう。それに確かな回答は」
どこか言いにくそうな松陰の様子に、回答を貰ったもののユイにとって、不服な気持ちになるから言葉に出来ない……そんな有様であった。
「松陰さん、教えて下さい」
「いや、でも」
「聞いてしまった以上、私は知りたいんです」
困った様に笑いながら言うと、松陰は丁寧に教えてくれた。
周りに人がいないのを確認してから、松陰に声を掛ける。
「松陰さん、ちょっと今話を……」
「すみません、用事が」
慌てて立ち去ろうとする松陰の片手を、むんずと掴む。
まさか掴まれると思わなかったのか、松陰は目を見開いて彼女を見つめる。
当然だろう。昨日まで黙って松陰を立ち去れさせてくれたのだから。
ユイにだって譲れないものがある。
紫式部の言葉を信じて、多少強引に……これで嫌われて良いと言う覚悟持って、言葉を紡ぐ。
「松陰さん、何で私を避けるんですか?」
「別に、避けてなど」
「避けてますよ! 私が嫌いになったのなら、そう言って下さい!!
わ、別れる覚悟だってありますから!!」
別れる、と言う単語に、松陰が酷く反応していた。
だがすぐに、違いますと言う。
「何が違うんですか!? 嫌いだから……」
「いえ逆ですよ! 寧ろ好きだから避けていたんです!」
松陰が若干赤面しながら発した言葉に、へっ? と呆けた返事をする。
「告白された晩に、貴女の事を考えて益々好きになって……溢れるこの気持ちを、どうしたらいいか分からずに貴女を避けていたんです。
気持ちの処理付かぬまま、貴女に会ったら何するか分からなくて」
高杉晋作に会っていたのも、弟子で女性との経験があったから相談していたのだと言う。
したものの結局、明確な答えは得られぬまま。
「その……高杉さんは何て?」
「言える訳ないでしょう。それに確かな回答は」
どこか言いにくそうな松陰の様子に、回答を貰ったもののユイにとって、不服な気持ちになるから言葉に出来ない……そんな有様であった。
「松陰さん、教えて下さい」
「いや、でも」
「聞いてしまった以上、私は知りたいんです」
困った様に笑いながら言うと、松陰は丁寧に教えてくれた。