君の為なら
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ユイに付き纏っていた男性の名前は、セブルス・プリンス。
彼の懐を弄ると、そう書かれた名刺が見つかった。
無論、これから蝋人形になる彼になど興味無いし、何よりユイに卑猥な妄想を抱いていたこいつに名前などいらない。
ユイに対して、そんな妄想を抱いていいのは、彼氏であるヴィンセントだけだ。
名刺をマッチで燃やし、ヴィンセントは淡々と蝋人形の製作を進めていった。
「……出来た」
完成したそれを見て、ヴィンセントは満足気に仮面の中でほくそ笑む。
途中それは制作途中、何度も苦し気な呻きを上げていたが、殴って黙らせた。
まだ注射などを使って痛みを感じない様にした方が、それにとって幸せだっただろう。
だがそれに、そこまでする価値は無い。
新たな蝋人形となったそれを持って、彼は蝋人形の館に飾る事にした。
「見せたい物って?」
「こっち」
翌朝、ヴィンセントが自宅に来て、ユイを蝋人形の館に見せたい物があると言って連れて来ていた。
蝋人形の館はまだ開いていないが、管理しているヴィンセントは出入り自由。
来たのは長テーブルが置かれた部屋。
その長テーブルの上に、それはあった。
「な、何これ」
長テーブルの上に、犬の様に四つん這いになり目を見開いた男性の蝋人形がある。
しかも全裸で、腹が出ていた。
「君に付き纏っていた男から、着想を得たんだ。
元となった男には注意したから、もう2度と来ないよ」
背後からヴィンセントに抱き込まれる形で囁かれ、彼女は身震いする。
そんなユイの反応を見て、
「どうして震えるの」
と不思議そうに聞かれる。
なんとか言葉を絞り出した彼女は、「だって」と彼に言った。
「こう言ったら気悪くなるかも、だけど……今にも動き出しそうで」
ヴィンセントが作成した蝋人形を、ユイは数え切れないくらい見てきた。
が、今見せられているこの蝋人形は、まさにリアルだ。
まるで元の人間から、蝋人形にしたかの様。
「ユイ」
恐ろしい発想に行き着く寸前、ヴィンセントに名前を呼ばれユイは、ハッとした。
彼の懐を弄ると、そう書かれた名刺が見つかった。
無論、これから蝋人形になる彼になど興味無いし、何よりユイに卑猥な妄想を抱いていたこいつに名前などいらない。
ユイに対して、そんな妄想を抱いていいのは、彼氏であるヴィンセントだけだ。
名刺をマッチで燃やし、ヴィンセントは淡々と蝋人形の製作を進めていった。
「……出来た」
完成したそれを見て、ヴィンセントは満足気に仮面の中でほくそ笑む。
途中それは制作途中、何度も苦し気な呻きを上げていたが、殴って黙らせた。
まだ注射などを使って痛みを感じない様にした方が、それにとって幸せだっただろう。
だがそれに、そこまでする価値は無い。
新たな蝋人形となったそれを持って、彼は蝋人形の館に飾る事にした。
「見せたい物って?」
「こっち」
翌朝、ヴィンセントが自宅に来て、ユイを蝋人形の館に見せたい物があると言って連れて来ていた。
蝋人形の館はまだ開いていないが、管理しているヴィンセントは出入り自由。
来たのは長テーブルが置かれた部屋。
その長テーブルの上に、それはあった。
「な、何これ」
長テーブルの上に、犬の様に四つん這いになり目を見開いた男性の蝋人形がある。
しかも全裸で、腹が出ていた。
「君に付き纏っていた男から、着想を得たんだ。
元となった男には注意したから、もう2度と来ないよ」
背後からヴィンセントに抱き込まれる形で囁かれ、彼女は身震いする。
そんなユイの反応を見て、
「どうして震えるの」
と不思議そうに聞かれる。
なんとか言葉を絞り出した彼女は、「だって」と彼に言った。
「こう言ったら気悪くなるかも、だけど……今にも動き出しそうで」
ヴィンセントが作成した蝋人形を、ユイは数え切れないくらい見てきた。
が、今見せられているこの蝋人形は、まさにリアルだ。
まるで元の人間から、蝋人形にしたかの様。
「ユイ」
恐ろしい発想に行き着く寸前、ヴィンセントに名前を呼ばれユイは、ハッとした。