君の為なら
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ユイが帰った後、ヴィンセントは兄であるボーに先程の事を話す。
テーブルを挟み、ソファに座っていたボーは馬鹿だろお前らと鼻を鳴らした。
「馬鹿?」
「恋人同士なら悩みくらいさっさと打ち明けろ。
悩みの共有も恋人同士ならやるもんだ」
「……どうせ、本かネットから得た知識でしょそれ」
「うるせぇ! カーリーから教わったんだよ!」
教わった事は否定しないんだと、ヴィンセントは半ば白けた目で彼を見る。
勿論片目しかないし仮面越しからなので、普通の人には分からない。
しかし長年ヴィンセントといるボーには、飽きられていると嫌でも理解出来た。
「女性経験なんてないから、仕方ないだろ!
と言うか、俺は素直にお前らを応援してんだぞ!」
「まぁ、そう言う事にしとく。
それより、ユイに付き纏っている奴、どうしたらいい?」
ボーと話した結果、そいつの正体を掴むと言う事に落ち着いた。
その後どうするかまでは、ヴィンセントに任せるとの事。
取り敢えずヴィンセントは、ユイの自宅まで行き、その周辺を調べる。
もしユイが言う不審者なる者がいたら、高確率でいるだろうから。
果たしてものの見事に、そいつはいた。
堂々とユイの家のインターフォンを、鳴らそうとしていたのだ。
思わずヴィンセントは、その人物の肩を掴む。
振り返ったのは男性で、しかも中年太り。
お世辞にもかっこいいと言えない有様だ。
「何だお前は? 俺は今から」
「それ、こっちの台詞。ユイの家に何の用だ?
彼女は僕の……」
「は、お前がもしかしてユイの恋人か?
勘違いであってほしかったが、マジか!
お前みたいな醜い奴が恋人だなんてな!」
どうやら付き纏って数日の間に、ヴィンセントとユイが一緒にいる所まで見抜いていた様。
いやユイに付き纏っているのだから、一緒にいる所まで見られて当たり前か。
「恋人同士だと知ってて、何故」
「お前みたいな醜い奴が、あんな美人を恋人にするなんて弱み握ってんだろ?
だったら俺が幸せにしないとな。
断っても無理矢理にでも、お前から離すつもりだ」
分かっていながら付き纏うこいつは、明らかに異常。
蝋人形ばかり作っているヴィンセントに言えた事でないが。
これ以上近付くなと警告した後に、立ち去ろうと思った。
しかし男は、ただで済まない事を口にする。
「アイツをモノにしたらそうだな……まず俺のを、ごぎゃ!」
卑猥な言葉を喋ろうとした最低男に、ヴィンセントは一発蹴りを入れた。
見事大事な箇所に急所付いた男は、呆気なく気絶する。
これで鍛えられた--カーリーの兄であるニックや、ヴィンセントの兄のボーなら耐えられただろうが、生憎ただの肉塊でしかないこの男には到底無理な話。
周りに人がいないのを確認し、彼を引きずって蝋人形を作る地下に、ヴィンセントは足を向けた。
テーブルを挟み、ソファに座っていたボーは馬鹿だろお前らと鼻を鳴らした。
「馬鹿?」
「恋人同士なら悩みくらいさっさと打ち明けろ。
悩みの共有も恋人同士ならやるもんだ」
「……どうせ、本かネットから得た知識でしょそれ」
「うるせぇ! カーリーから教わったんだよ!」
教わった事は否定しないんだと、ヴィンセントは半ば白けた目で彼を見る。
勿論片目しかないし仮面越しからなので、普通の人には分からない。
しかし長年ヴィンセントといるボーには、飽きられていると嫌でも理解出来た。
「女性経験なんてないから、仕方ないだろ!
と言うか、俺は素直にお前らを応援してんだぞ!」
「まぁ、そう言う事にしとく。
それより、ユイに付き纏っている奴、どうしたらいい?」
ボーと話した結果、そいつの正体を掴むと言う事に落ち着いた。
その後どうするかまでは、ヴィンセントに任せるとの事。
取り敢えずヴィンセントは、ユイの自宅まで行き、その周辺を調べる。
もしユイが言う不審者なる者がいたら、高確率でいるだろうから。
果たしてものの見事に、そいつはいた。
堂々とユイの家のインターフォンを、鳴らそうとしていたのだ。
思わずヴィンセントは、その人物の肩を掴む。
振り返ったのは男性で、しかも中年太り。
お世辞にもかっこいいと言えない有様だ。
「何だお前は? 俺は今から」
「それ、こっちの台詞。ユイの家に何の用だ?
彼女は僕の……」
「は、お前がもしかしてユイの恋人か?
勘違いであってほしかったが、マジか!
お前みたいな醜い奴が恋人だなんてな!」
どうやら付き纏って数日の間に、ヴィンセントとユイが一緒にいる所まで見抜いていた様。
いやユイに付き纏っているのだから、一緒にいる所まで見られて当たり前か。
「恋人同士だと知ってて、何故」
「お前みたいな醜い奴が、あんな美人を恋人にするなんて弱み握ってんだろ?
だったら俺が幸せにしないとな。
断っても無理矢理にでも、お前から離すつもりだ」
分かっていながら付き纏うこいつは、明らかに異常。
蝋人形ばかり作っているヴィンセントに言えた事でないが。
これ以上近付くなと警告した後に、立ち去ろうと思った。
しかし男は、ただで済まない事を口にする。
「アイツをモノにしたらそうだな……まず俺のを、ごぎゃ!」
卑猥な言葉を喋ろうとした最低男に、ヴィンセントは一発蹴りを入れた。
見事大事な箇所に急所付いた男は、呆気なく気絶する。
これで鍛えられた--カーリーの兄であるニックや、ヴィンセントの兄のボーなら耐えられただろうが、生憎ただの肉塊でしかないこの男には到底無理な話。
周りに人がいないのを確認し、彼を引きずって蝋人形を作る地下に、ヴィンセントは足を向けた。