貴方は違う
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ああ、畜生と頭を掻きながら果たしてどう答えるのが正解かと、ボーは悩む。
カーリーの前だと、こんな変な感情にはならないというのに。
それだけユイを意識している、と言う事か。
しかし気になる点がひとつ。
「お前の案を受け入れる。だがひとつ、聞きたい事がある」
小首を傾げるユイを、真っ直ぐ見つめながら。
「俺も、さっきの奴と変わらない男だぞ?
あんな嫌な思いをした後に、俺といたいだなんて」
突如ユイに抱きしめられ、彼の言葉がそこで途切れる。
ユイから今にも消え入りそうな、だけどはっきり聞こえる様な声音で、
「貴方はあの人とは、違うもの」
涙ぐんだ目で抱きしめながら見上げられては、ボーの理性など吹き飛んだ。
恐る恐るユイを抱きしめ返そうとした、その瞬間に。
「ボーとヴィンセント、いるかー? 新鮮な鹿肉手に入ったぞ!
今夜はこれを料理にしてだな」
シンクレア兄弟の中で、1番空気読めない男の声が聞こえてきた事で、甘い空気など霧散する。
苛立ち紛れに、「レスターの奴め……」と呟くボーを、ユイは微笑ましい目で見上げていた。
(了)
カーリーの前だと、こんな変な感情にはならないというのに。
それだけユイを意識している、と言う事か。
しかし気になる点がひとつ。
「お前の案を受け入れる。だがひとつ、聞きたい事がある」
小首を傾げるユイを、真っ直ぐ見つめながら。
「俺も、さっきの奴と変わらない男だぞ?
あんな嫌な思いをした後に、俺といたいだなんて」
突如ユイに抱きしめられ、彼の言葉がそこで途切れる。
ユイから今にも消え入りそうな、だけどはっきり聞こえる様な声音で、
「貴方はあの人とは、違うもの」
涙ぐんだ目で抱きしめながら見上げられては、ボーの理性など吹き飛んだ。
恐る恐るユイを抱きしめ返そうとした、その瞬間に。
「ボーとヴィンセント、いるかー? 新鮮な鹿肉手に入ったぞ!
今夜はこれを料理にしてだな」
シンクレア兄弟の中で、1番空気読めない男の声が聞こえてきた事で、甘い空気など霧散する。
苛立ち紛れに、「レスターの奴め……」と呟くボーを、ユイは微笑ましい目で見上げていた。
(了)