月の色がわからなくなったら(*)
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「ちょっと、テスカトリポカさん!?」
「オマエがオレをそんな風に思ってたのは、少し残念だな。
罰として、心臓抉り出してやろうか?」
テスカトリポカの手の平が、ユイの心臓に当たる部分を、浴衣越しにそっと撫でて来る。
卑猥な手付きでなく、本当に心臓が欲しそうな手付きで。
「美しく、恋しいヤツの心臓程、美味いもんはねェからな。
今抉り出して喰えば、さぞや……」
「わ、悪かったです! ちょっと冗談のつもりで!」
甘い囁き声とは裏腹に物騒な事囁かれ、慌てて謝る。
ならいい、とテスカトリポカは抱擁解き、再び街を眺めた。
「月の色って、何種類あるんだろうな」
「色、ですか?」
暫く2人で街を眺めていた時、テスカトリポカが不意に呟く。
「青だったり白だったり、金だったりするだろ?
人によって色の見え方が違う。
だから時々、月の色が分からなくなるんだよ」
「月の色がわからなくなったら、自分の思う色でいいと思いますよ」
軽快なユイの言葉に、テスカトリポカはそんなもんかと言う。
はいと躊躇いなく、彼女は言い切る。
「私にとって月の色は、テスカトリポカさんの髪色と同じ色です」
「今の月の色はどう見ても白だし、まだ銀の方が説得力あるぞ」
「テスカトリポカさんって、ムードぶっ壊して来ますよね!?」
嘘でもそうだなって言って欲しかったです、と落ち込むユイに、テスカトリポカは乾いた笑いを浮かべる。
「冗談だよ。そう落ち込むなよ、お嬢」
「うう、言葉を返されて悔しいです」
そんな2人のやり取りを、月だけが黙って見ている。
ようやくテスカトリポカとユイが、旅館に戻ったのは30分後であった。
(了)
「オマエがオレをそんな風に思ってたのは、少し残念だな。
罰として、心臓抉り出してやろうか?」
テスカトリポカの手の平が、ユイの心臓に当たる部分を、浴衣越しにそっと撫でて来る。
卑猥な手付きでなく、本当に心臓が欲しそうな手付きで。
「美しく、恋しいヤツの心臓程、美味いもんはねェからな。
今抉り出して喰えば、さぞや……」
「わ、悪かったです! ちょっと冗談のつもりで!」
甘い囁き声とは裏腹に物騒な事囁かれ、慌てて謝る。
ならいい、とテスカトリポカは抱擁解き、再び街を眺めた。
「月の色って、何種類あるんだろうな」
「色、ですか?」
暫く2人で街を眺めていた時、テスカトリポカが不意に呟く。
「青だったり白だったり、金だったりするだろ?
人によって色の見え方が違う。
だから時々、月の色が分からなくなるんだよ」
「月の色がわからなくなったら、自分の思う色でいいと思いますよ」
軽快なユイの言葉に、テスカトリポカはそんなもんかと言う。
はいと躊躇いなく、彼女は言い切る。
「私にとって月の色は、テスカトリポカさんの髪色と同じ色です」
「今の月の色はどう見ても白だし、まだ銀の方が説得力あるぞ」
「テスカトリポカさんって、ムードぶっ壊して来ますよね!?」
嘘でもそうだなって言って欲しかったです、と落ち込むユイに、テスカトリポカは乾いた笑いを浮かべる。
「冗談だよ。そう落ち込むなよ、お嬢」
「うう、言葉を返されて悔しいです」
そんな2人のやり取りを、月だけが黙って見ている。
ようやくテスカトリポカとユイが、旅館に戻ったのは30分後であった。
(了)