月ばかり見ていると大事なものをなくしてしまうよ(*)
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それは秋の涼しい風がやって来て、月が煌々と街を照らす夜の事。
ユイは人間の格好に扮した童磨と共に、信者達に必要な物を彼と買い終えた帰りだった。
「教祖様、さっきから月ばかり見上げてどうしたんですか?」
隣り歩いている教祖様--童磨は、やたら月を見上げていた。
秋の心地良い風が、彼の髪を揺らす。
ん? と呆けたように、彼が見てくる。
「月ばかり見上げていらっしゃるので。
何かあったのかなと」
「いやぁ、ちょっとね。
秋になって初めて、こんな煌々とした月を見たからさ。
見惚れてたって言うのかな」
確かに秋初めに見る月にしては、かなり煌々としている。
それこそ、今にも紅く光るように。
どこかその月が、無惨の目と重なり、ユイは思わず身震いする。
鬼となって童磨に気に入られ、こうやって生きているのだ。
もし彼からも気に入られていなかったら、ユイは生きていないかもしれない。
彼女は童磨の手を握って、悲しそうに言う。
ユイは人間の格好に扮した童磨と共に、信者達に必要な物を彼と買い終えた帰りだった。
「教祖様、さっきから月ばかり見上げてどうしたんですか?」
隣り歩いている教祖様--童磨は、やたら月を見上げていた。
秋の心地良い風が、彼の髪を揺らす。
ん? と呆けたように、彼が見てくる。
「月ばかり見上げていらっしゃるので。
何かあったのかなと」
「いやぁ、ちょっとね。
秋になって初めて、こんな煌々とした月を見たからさ。
見惚れてたって言うのかな」
確かに秋初めに見る月にしては、かなり煌々としている。
それこそ、今にも紅く光るように。
どこかその月が、無惨の目と重なり、ユイは思わず身震いする。
鬼となって童磨に気に入られ、こうやって生きているのだ。
もし彼からも気に入られていなかったら、ユイは生きていないかもしれない。
彼女は童磨の手を握って、悲しそうに言う。