ボーが家から出て行った後、先程言ってしまった事を後悔していた。


「何であんな事言ったんだよ、私のバカヤロウ」


顔をクッションに埋めて、恥ずかしいと口にするユイ。


ボーと付き合って1ヶ月。そもそもの出会いは、蝋人形の館で彼に一目惚れして告白した次第である。


最初ボーは、蝋人形の館の客人かと思ったが実はその館の管理人だと聞いて、ビックリした。


弟のヴィンセントと切り盛りしていると聞いたのは、付き合って2日目。


ヴィンセントはボーと違い、かなり大人しく静かな性格であった。


それでいて兄を慕っていて、最初はユイを警戒していた様な素振りも。


話しているうちに段々と打ち解け、今に至る。


時々、蝋人形の作成とか見た事あるけど、結構暑いよねあそこ。


冬は兎も角、夏は地獄。


そんな中で蝋人形を作るヴィンセントは、かなり凄い。


あれこれ考えている間に、ボーが帰って来た。


やたら派手な紙袋を持って。


「買って来たぞ！　あとなんか途中で、カーリーと会ったから連れて来た！」

「どうも」


ボーの背後からひょっこり出て来たのは、金髪の女性カーリー。


どう言った経緯で知り合ったかは聞いてないが、ボーの親友らしい。


「水着を誰に買うのか聞いたら、まさか貴女だったなんてね」

「うう、言葉の綾なんです。
ただ海行きたい言っただけで」

「成る程ね。だからボーは、やたら水着を熱心に」


ジト目で見られたボーは、別にいいだろと開き直っていた。


「それに俺はまだ、お前の水着姿見てないし」

「ちなみにどんなやつ買ったの？」


カーリーの問い掛けた姿見て、まだ彼女も知らないよう。


嫌な予感感じつつ、返答を待つ。