田岡茂一殺人事件


相模湾から程近いここ片瀬湘北署。

捜査一課では、ため息混じりに彩子がお茶を入れている。

 「何だか、やりきれない事件だったわね」

 「田岡プロもこれで終わりかなぁ」

宮城がそれに応えるように言うと「さぁ、どうでしょう」と安西が笑った。

 「相田が罪を償って戻って来るまで田岡プロは自分らが守るって、さっきテレビで記者会見やってたぜ
 ビッグジュンと仙道アキラが」

三井が興味なさそうに言うのを宮城が茶化した。

 「へぇ~
 三井さんもそーゆぅの興味あるんですね」

 「バカヤロー!!
 ブッ殺すぞっ」

 「わーい、おっかねぇ!!」

 「ふざけやがってっ」

宮城の挑発に三井が乗り掛けたところで赤木の雷が落ちる。

 「静かにせんかっ!!
 このたわけどもがっ!!」

怒声が部屋に響き渡った。

にも関わらず、こんな中で流川は相変わらず居眠りをし
我関せずの桜木は、交通課に内線電話を掛けてみようかとドキドキしている。

そしてまた和やかな昼下りを電話のコール音が破った。

今日も湘南の平和と安全を守る為、曲者共が部屋を飛び出していく。

その後ろ姿を安西と彩子が笑顔で見送った。

‐完‐

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