今日は厄日だ
その呟きに神は藤真を見ると
『めんどくさそうだから関わりたくない』
そう書いてあるかのようだ。
試合会場では見た事のない表情に思わず苦笑する。 店内にいるにも関わらず聴こえてくる雨の音に藤真には悪いが取り合えず様子を見た方がいいだろう。 決して初めて見る藤真の表情とその原因である陵南3年組とが出会う事によってどう反応するのかが見たいからではない。
「入口で立っているのもお店の方 ご迷惑ですから入りませんか?」
神のとりなすような台詞と先程よりは落ちついてきてはいるが止まない雨に藤真は渋々頷く。
「しょうがない、入るか」
空いていた窓際の席に腰掛けてようやく人心地がついた。 神達が座った席とは死角になっているからか陵南組はまだこちらに気づいていないようだ。 出されたおしぼりで手を拭きお冷やを一口飲んで同じく人心地ついた様子の藤真がふと外を見た。 が、窓から視線が離れない、メニュー表を見ていた神も釣られるように窓を見た。 その窓の外にはトレードマークのツンツン頭もこの雨で少ししんなりしている仙道が傘をさして呑気に手を振っていた。 「今日は厄日か」 二度目の藤真の呟きに神も思わず頷いた。 .
試合会場では見た事のない表情に思わず苦笑する。 店内にいるにも関わらず聴こえてくる雨の音に藤真には悪いが取り合えず様子を見た方がいいだろう。 決して初めて見る藤真の表情とその原因である陵南3年組とが出会う事によってどう反応するのかが見たいからではない。
「入口で立っているのもお店の方 ご迷惑ですから入りませんか?」
神のとりなすような台詞と先程よりは落ちついてきてはいるが止まない雨に藤真は渋々頷く。
「しょうがない、入るか」
空いていた窓際の席に腰掛けてようやく人心地がついた。 神達が座った席とは死角になっているからか陵南組はまだこちらに気づいていないようだ。 出されたおしぼりで手を拭きお冷やを一口飲んで同じく人心地ついた様子の藤真がふと外を見た。 が、窓から視線が離れない、メニュー表を見ていた神も釣られるように窓を見た。 その窓の外にはトレードマークのツンツン頭もこの雨で少ししんなりしている仙道が傘をさして呑気に手を振っていた。 「今日は厄日か」 二度目の藤真の呟きに神も思わず頷いた。 .