今日は厄日だ


「ちょっと待って下さい
もう一度、整理してみましょうか」

神はカバンから新しいルーズリーフを一枚取り出すと、サラサラと3組のカップリングを書いて見せた。

『花×藤、牧×清、桜×流』

「問題はこの人ですね、三井寿」

「だな
ヤツは美味し過ぎる」

前のめりの仙道に、長谷川が剃刀の視線で牽制を入れる

「大丈夫ですよ、長谷川さん
俺らは違いますから」

神がニッコリと笑い掛けた

「な、何が違うんだ
現にたった今コイツ、美味しいって
み、三井を…///」

「俺らは三井さんは、食べません
食べられる三井さんを、戴きます」

「は?…食べられる三井?
………(ボタボタボタ)」

「あ~あ~長谷川さんてば
はい、鼻血拭いて」

仙道がすかさずペーパーナプキンを手渡す

「そうです
俺らは根本的に違うんでライバル視する必要は全くないですよ?」

あくまでも冷静な神

「で、続きですけど…
三井さん、モテるからなぁ」

「モテるのか三井は!」

「当たり前ですよ、長谷川さん」

「やっぱりか…」

今までいい感じにイケイケで攻めていた長谷川だったが、ここに来て持ち前の押しの弱さが出てしまう

「ライバル多いと思いますよ~」

仙道がトドメを刺した

「俺じゃ、ダメなのか…」

ガックリと床に膝をついた長谷川

彼を包む空気が一気に重くなった
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