今日は厄日だ

もはや野球拳の勝ち負けよりも、全裸になった時のチ○コの隠し方に意識を取られる喫茶店内。



「大丈夫だ三井。コーヒーカップにはソーサーという受け皿がある。カップが嫌ならそれで隠せばいいだろう」



赤木の一言に大打撃をくらった三井は、魚住の自信満々の提案を聞き流し、うちひしがれていた。



「コーヒーカップがダメなら、このお冷のグラスはどうだ?」



赤木の提案に、やっとのことで息を吹き返した三井が反論する。



「そんな透明なグラスでどーやって隠すんだよ!全然隠れねーじゃねーか!!」



「氷だけになったグラスの中に突っ込めばまた面白い遊びが…」



「煽るな仙道!!冗談じゃねーぞ、もうコーヒーカップでいい!!」




そんなやり取りを完全にひいた目で見る清田。



「……ちょっと赤木と仙道、おかしくないですか?神さん」




(意外と)この中ではまともだった清田が、神の腕を引き小声で尋ねる。



「うーん、俺も意外だったなー。まさか赤木さんと仙道がソッチだとは」



「え??」



「信長は気にしなくていいよ。とりあえずこのまま勝負を続けて様子をみよう。……他校の弱みも握れるかもしれないしね」




神の隠れた腹黒さにおじけづいた清田は言うことに従おうと決めた。




「大丈夫だ清田。2回戦は俺が出る」



そんな清田の隣にいた牧は、静かな闘志を燃やしていた。




「やめときましょう、牧さん。次牧さんが出たら発情期のゴリラ共の格好のエサになりますから」



「え??」




清田と同じくこの戦いの裏が読めていない牧だった。

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