今日は厄日だ

「ああああ!!!」



そう叫ぶも、おぶ柴の声は豪雨にかき消された



この戦いに邪魔者はいらないのである(なにもしてないけど)



店内の異様な熱気が、おぶ柴を葬り去った




「ふふ……これで皆上半身裸になったな。勝負は振り出しに戻ったというわけだ」




魚住がそう言うと、一回戦のメンバーである、三井、長谷川、神、魚住は改めて顔を見合わせる

その中で意識朦朧としている長谷川は夢心地だ




(ああっ……どさくさに紛れていたとは言え、三井に脱がされてしまった……はぁはぁ……くそ、三井の奴……みんなが見てるじゃないか……そんなにガッついて、しょうがない奴め……ぽっ)




半分は魚住に脱がされたわけだが、そこはスルー


長谷川の目には三井しか映っていない


そんな中、神が切り出す




「あとはズボンとパンツだけですね。どうします?ズボン脱いじゃったら終わりにします?」


 
勝負はあと一回にするか、そう問う神を一喝する外野がしゃしゃり出てきた




「馬鹿者!!何をヌルい事を言っとるんだ、たわけが!!最後まで出さんか!!」



「だ、出しちゃうんですか!?」



「そうだ!モロ出しだ!!」




興奮したゴリr……赤木が声を荒げると、同調した仙道が続ける




「野球拳の醍醐味はここからじゃないのか?パンツになったところでつまらないよ」



「だ、だからって、こんなところで出すっつーのは……」


と、三井



するとまさかの人物が助け船を出してきた




「あのぉ………コーヒーカップで隠すというのはどうでしょうか……?」



「!?」




まさかの店長が、これまたまさかの商売道具を提供することを提案してきた




「えぇ!?ちょ、店長!正気っすか!?コーヒーカップて……店これからどうするんですか!」



「大丈夫だ、今日はもう閉店にしてある。カップも消毒すれば明日から使えるはずだ」



「いやいやいや!そんなカップ消毒したところで嫌ですよ!!しっかりして下さい!店長!!」




この場に毒されてしまったのか、半ば錯乱状態の店長を揺さぶるバイトは大慌てだ




「こんなことが近所に知られたら、店を畳むしかなくなるじゃないですか!!」




その叫びすら店長の耳に届いているのか、バイトにはわからなかった




「うむ……全裸にカップか……新しい趣向だな。仙道、どう思う」



「そうですね……やってみて……これからに活かせるか、判断すればいいんじゃないですか?」



「そうだな……よし、やってみ
「おい待てよ!冗談じゃねぇ!何がカップだ、ふざけんな!だいたい………はみ出んじゃねぇか!!」



「三井ははみ出す程デカくないだろう!!」




赤木に一蹴されて、三井は涙目で黙り込んだ

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