今日は厄日だ
「御子柴はこんな大雨の中外に出て大丈夫なのか?」
牧が心配している傍を藤真が通り過ぎる。
ブツブツ何か呟きながら自分の席に戻る藤真を怪訝な顔で見つめる牧だったが、皆この店に入って来た当初と比べると雰囲気がいささか違ってきていた。
「…?」
それぞれの思惑が渦巻く店内…… そんな異様な空気の中、ほっほっほと高らかな笑い声がこだました。
「あ、安西先生…?」
突然の笑い声に三井が動揺しながら尋ねたのは、自身の高校の監督である安西。
「…偶然にもバスケで全国を目指す高校生達がこんなに集まってる。ここはひとつ勝負でもしてみませんか、皆さん」
「「「…勝負??」」」
皆一様に声を上げた。バスケの名監督から発された提案に、一同唖然とする。
「湘北、陵南、翔陽、海南に加えて常誠の子達まで。ここでバスケをするわけにはいきませんが、いつも勝利を目指して戦ってる君達なら面白い勝負ができると思いますよ」
再びほっほっほと安西は笑う。
「勝負」と聞いて反射的にか、皆目の色が変わった。
「…で、勝負って何をするんすか?」
清田が戸惑いながらも安西に尋ねた。
「それは皆さんが話し合って決めて下さい。きっと盛り上がると思いますよ、ほっほっほ」
安西のまさかのノープラン、丸投げに一同は沈黙したが、ある男が挙手をして立ち上がった。
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牧が心配している傍を藤真が通り過ぎる。
ブツブツ何か呟きながら自分の席に戻る藤真を怪訝な顔で見つめる牧だったが、皆この店に入って来た当初と比べると雰囲気がいささか違ってきていた。
「…?」
それぞれの思惑が渦巻く店内…… そんな異様な空気の中、ほっほっほと高らかな笑い声がこだました。
「あ、安西先生…?」
突然の笑い声に三井が動揺しながら尋ねたのは、自身の高校の監督である安西。
「…偶然にもバスケで全国を目指す高校生達がこんなに集まってる。ここはひとつ勝負でもしてみませんか、皆さん」
「「「…勝負??」」」
皆一様に声を上げた。バスケの名監督から発された提案に、一同唖然とする。
「湘北、陵南、翔陽、海南に加えて常誠の子達まで。ここでバスケをするわけにはいきませんが、いつも勝利を目指して戦ってる君達なら面白い勝負ができると思いますよ」
再びほっほっほと安西は笑う。
「勝負」と聞いて反射的にか、皆目の色が変わった。
「…で、勝負って何をするんすか?」
清田が戸惑いながらも安西に尋ねた。
「それは皆さんが話し合って決めて下さい。きっと盛り上がると思いますよ、ほっほっほ」
安西のまさかのノープラン、丸投げに一同は沈黙したが、ある男が挙手をして立ち上がった。
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