あれから17年後


一方こちらは、日本の某駅ビル1Fにあるコーヒーショップ

全面ガラス張りのカウンター席に並んで座っているのは
桜木花道と赤木晴子。

2人の話題は、週末に行われる彩子と宮城の結婚披露宴。

 「一昨日、偶然彩子さんに会ったのよ
 相変わらず忙しそうにしてたわ
 おめでとうございますって言ったら照れてたけど
 やっぱり嬉しそうだったなぁ」

 「…………」

 「ん?
 どーしたの?桜木くん」

 「スミマセン、ハルコさん
 自分が腑甲斐ないばかりにハルコさんにツライ思いをさせてしまって」

 「え?なんの事?」

 「次こそはこの桜木花道
 必ずや我らが母校湘北を全国に!!」

 「ち、違うわよぉ
 私、別にそんな意味で」

 「し、しかし…」

お互いの想いが通じ合っても尚、高校生のようなウブな2人である。

 「そんな事より!!
 私達、受付なんだから頑張らなくっちゃ、ねっ」

 「そ、そーっすね
 頑張りましょう、ハルコさん!!」

桜木は目を細めて頬を染めた。


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