あれから17年後
[ニ部]そして半年が経ったーーーー
アメリカ合衆国の某国際空港
ラフな服装にサングラスを掛け、機内に持ち込み可能な小ぶりのトランクを持った流川楓の姿があった。
青く晴れ渡った空は絶好のフライト日和。
搭乗案内が流れるまでにはまだ少し時間がある。
行き交う人波を横切り、流川は壁ぎわのベンチに腰を下ろす。
すると金髪の少年が1人、彼に駆け寄った。
「Mr.フェニックス
サイン シテクダサイ!!」
無愛想ながらも「OK」と差し出されたペンを快く握る。
一時は引退かと囁かれた流川だったが、この半年で見事に第一線に返り咲いた。
そんな彼を世間では『Mr.フェニックス』と呼んでいた。
あなたのような選手になるのが夢だと瞳を輝かす少年に「チームメイトを大切にしろ」と一言添えた。
少年が去ると流川はおもむろにトランクから白い封筒を取り出す。
筆で書かれたエアメールの宛名
中身は彩子と宮城の結婚披露宴の招待状だった。
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アメリカ合衆国の某国際空港
ラフな服装にサングラスを掛け、機内に持ち込み可能な小ぶりのトランクを持った流川楓の姿があった。
青く晴れ渡った空は絶好のフライト日和。
搭乗案内が流れるまでにはまだ少し時間がある。
行き交う人波を横切り、流川は壁ぎわのベンチに腰を下ろす。
すると金髪の少年が1人、彼に駆け寄った。
「Mr.フェニックス
サイン シテクダサイ!!」
無愛想ながらも「OK」と差し出されたペンを快く握る。
一時は引退かと囁かれた流川だったが、この半年で見事に第一線に返り咲いた。
そんな彼を世間では『Mr.フェニックス』と呼んでいた。
あなたのような選手になるのが夢だと瞳を輝かす少年に「チームメイトを大切にしろ」と一言添えた。
少年が去ると流川はおもむろにトランクから白い封筒を取り出す。
筆で書かれたエアメールの宛名
中身は彩子と宮城の結婚披露宴の招待状だった。
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