３人が微妙な雰囲気のまま家の中に入ると、テーブルには所狭しと盛りだくさんの料理が並べられていた。それを見て

「今日はごちそうだね！」

悟天が何とかその雰囲気を壊す様に明るい声を上げると

「２人ともおかえりなさい。食事の準備が出来てるから、座って頂戴。」

ビーデルは、食器を準備しながらそう促すと

「あの、何かお手伝いします！」

と言うメディカに

「なら、メディカさには後片付けを手伝ってもらうだ。だから、今は座ってくれ！」

大きな鍋を持ったチチはにっこりと微笑むのだった。

ビーデルにも目で合図されメディカは近くの席に座ると改めて目の前に並ぶ料理に目を見張った。

カプセルコーポのシェフが作ったものとは違う家庭料理の数々に、この地方特有であろう珍しい料理も幾つか目に入った。

どれも美味しそうで、食欲をそそる香りを放つ料理たちに、メディカはブルマの言葉を思い出し納得するのだった。

各席に食器類が並べ終わり

「さ、用意出来ただぞ。ビーデル、パンちゃんとブラちゃんさ呼んで来てくれ！」

というチチの声に、ビーデルは「はい。」と返事をすると、隣接している自宅へとパンたちを呼びに出て行った。

「メディカさ、ブルマさん家みたいな洒落た料理は無ぇけど、いっぱい食べてくれ！」

「ありがとうございます。ブルマさんから、チチさんの料理は美味しいって聞いていたので、実は楽しみにしてたんです！」

「そうけ？なら、遠慮しないでたっくさん食べてくれ！」

そう言うと、チチは嬉しそうに口角を上げるのだった。