「あ、そうなんだ。じゃあ、お手伝いしなくちゃね！」

メディカは微笑むと、そそくさと家の中へ入って行ってしまった。

その後ろ姿を何とも寂しそうに見送る男に

「おい、せっかく２人きりにしてやったのにどうしたんだよ？！」

悟天が眉間に皺を寄せ詰め寄ると

「俺・・・何かしたかな・・・。」

と、トランクスは情けない表情を浮かべていた。

そこには、いつもの余裕そうなトランクスはおらず、覇気のない顔があった。

見たこともない顔に、悟天はからかう気にもなれず

「・・・何でさ？」

と、尋ねると

「・・・分からない。昨日はあんなにいい感じだったのに・・・。」

その力ない答えに

「へぇ。昨日何かあったんだ・・・。」

悟天はニヤリと口角を上げると、トランクスは少し顔を引き攣らせた。

「ま、でも俺は分かるけどね。」

悟天がニヤリと笑顔を向け続けると

「えっ・・・！？お、おい！！何だよ、悟天！」

縋る様に尋ねるトランクスに

「えー、教えないよー。トランクスのそんな顔なかなか見る事出来ないだろ！」

「をい・・・！お前楽しんでるだろ！」

そう言って睨むトランクスに

「当たり前じゃん！トランクスをからかう機会なんて、滅多にないんだから！！」

嬉しそうな笑顔にイラッとしながら

「いいよ！お前に聞かなくても、自分で何とかするよ！！」

苦々しい表情で睨んできた親友に

「あ、そう。でも、可哀想だから夕飯食べ終わった後にでも教えてやるよ。」

そう言うと、悟天は肩を揺らし嬉しそうに家の中へと入って行くのだった。