「それじゃ、孫君たちにヨロシクね！」

見送りに立つブルマに

「ブルマさんは行かれないんですね。」

と、メディカが尋ねると

「ちょっとやることがあるのよ。それに、また近々会えるしね。」

と、ブルマはにこりと微笑んだ。

「さ、早く行かないと遅くなるわよ！」

そうブルマに言われ、3人は既にエンジンが掛かった小型ジェット機に乗り込むと

「じゃ、ママ行って来るわね！」
「行って来ます。」

と、ブラとメディカは手を振り、段々小さくなっていくブルマとカプセルコーポを見下ろすのだった。

建物で埋め尽くされた、眼下に広がる西の都を眺めながら、メディカは胸の内で溜息を吐いた。

差し込んでくる太陽の日差しに目を細めると同時に、気持ちも暗くなっていると

「お姉ちゃんて、そういう服も着るのね。」

そう言って話しかけて来たブラに顔を向けたメディカは、ポニーテールに白い半袖のシャツを羽織り、デニムのショートパンツにレギンスという姿だった。歩きやすそうなレザーのサンダルからは赤にラメの入ったペディキュアが覗いている。

「何となく動きやすい方がいいかなって思って・・・。それより、ブラちゃんは今日は大人っぽくて素敵だね。」

と、青い髪を纏めたブラに言うと

「そう？暑いし、きっと動くから纏めてみたの。ふふん。まとめ髪にしてよかったわ！」

と、楽しそうに話す２人の声を聞きながら、操縦桿を握る男が、いつもより少し幼く見えるメディカの姿にドキドキしていたことは言うまでもない。