吹き抜けになっている１階のカフェは明るく、木で統一されたインテリアで店内はナチュラルな雰囲気に包まれていた。

注文したランチを食べつつ、メディカはトランクスの様子を窺っていた。

どうしても先程の笑顔が気になってしまい、堪らず

「あの、どうかされたんですか？」

と、フォークを持つ手を止め尋ねたのだった。

その問いに、トランクスも動かしていた手を止めると

「えっ・・・？」

と、メディカを見るのだった。

「少し元気がないように見えるので・・・。」

「そ、そうですか？」

「あの・・・私でよかったら、話して下さいね。私もトランクスさんに聞いてもらいましたし。」

そう言って眉を寄せ、メディカは少し恥ずかしそうに微笑んだ。

その柔らかさを含んだ笑みに、燻っていた心が払われる様な気がして、気が付くとトランクスは先程読んだ祖父の本のことを話し始めていた。

自分の胸の内に潜んでいる祖父と母に対する劣等感とその２人を超えることが出来ないでいる焦燥感。

今まで親友である悟天にも話したことはないだろう、いや、話したくない胸の内を吐露していた。

普段見せることのない弱い自分を曝け出していることに気付いたのは、メディカがクスリと笑った時だった。

「あ、ごめんなさい。」

そう言ったメディカに

「あぁ！いや、すみません！！こんな話しをしてしまって・・・。」

「いえ！そうじゃないんです。トランクスさんみたいな完璧な人でも色々あるんだなって・・・。意外に思ったので。」