「えっ、休暇！？」

「あら、言ってなかったかしら？、メディカちゃん明日から５日間休みなんですって。」

母のその言葉にトランクスのテンションは静かに上がった。

いつも朝か夜に少し顔を合わすだけの彼女が、５日間もウチに居る。となると、一緒に過ごす時間は格段に上がるではないか！

母かブラがメディカを独占するのは目に見えているが、普段以上に彼女と接する時間は確実に増える筈だ。

そんな事を思いながら、密かにトランクスが顔を緩ませていると

「ねぇ、何でお姉ちゃんはお家に帰っちゃダメなのかしら？お姉ちゃんのパパは寂しくないのかしら？」

ブラが昼食のオムライスをスプーンで持ち上げながら、不思議そうに言うと

「家が診療所をしてるって言ってたし、帰るときっと手伝いをすることになって、メディカちゃんがゆっくり休めないからじゃない？ま、親の優しさよ。」

「ふーん・・・。でも、そのおかげでお姉ちゃんが５日間もウチに居るんだから、良かったわよね、お兄ちゃん！」

妹にニヤリとした顔を向けられ、トランクスはオムライスを口に運びながらビクリとした。

「そうね。メディカちゃんが５日もウチにいることなんて、滅多にないんだから！デートくらい誘ってみなさいよ！！」

「そうよ。１日くらいお兄ちゃんに譲ってあげるわ。」

からかわれているのか、気遣ってくれているのか分からない２人の言葉を聞き流すふりをしつつ、チャンスが巡ってきたのかもしれないと、心の中で喜びを噛みしめるトランクスだった。