男性たちはメディカの友人と同じ会社で働く同僚とその友人で、女４人で集まることを知った同僚男性から「是非一緒に！」とお願いされ、今回はコンパじみたものになる・・・ということは聞いていた。

だが、メディカの目的は友人に会う事であり、食事を共にする中にただ男性が混ざっているだけだと思っていたのだが・・・向こうにしてみればやはりそうとはいかない様で「休みの日は何してるの？」や「お酒好きならまた飲みに行こうよ。」など、明らかに女子を狙いに来たオスたちであった。

しかし、友人たちもまんざらではない様子で、男性から投げかけられる質問などに丁寧に答えている。

メディカは何となくその雰囲気に馴染めず、愛想笑いをしながら時が過ぎるのをただ待つのだった。




店を出たのは午後9時になろうかという頃で

「ね、次の店に行かない？」

そう切り出した友人の声に「いいね！」と声が上がる中

「あ、ゴメン！私、明日早いから・・・。今日はここで帰るね。」

メディカが申し訳なさそうに眉を寄せ手を合わせると、友人たちは「えー、もう！？」という声の後、すぐに「仕方ないね・・・。」
と言って残念そうな顔をメディカへと向けると、輪から１人離れる友人を見送るのだった。

洒落たレストランやバーで賑わう都の中心部を抜け、カプセルコーポレーションへと一人向かって歩いていると、ポンポンと肩を叩かれた。

振り返ると、さっき食事をした中にいた男性の１人が

「途中まで一緒に帰らない？」

と、爽やかな笑顔を湛え立っていた。