「トランクスさん！」

癒しの香りを漂わす元となっているアロマデュフューザーを眺めていたトランクスがその声に振り返ると、メディカが明るい表情を自分へと向けていた。

「いい物が見つかりましたか？」

嬉しそうなその顔に尋ねると

「いいことを思いついたんです！」

そう言って笑顔を深めるメディカは続けて

「今日の夕食なんですけど、私が作ります！」

と、パッと明るい表情をトランクスへと向けるのだった。

その突然向けられた可愛らしい顔にドキっとしてしまい、メディカの言った内容がすぐには入ってこず、反応が薄いトランクスに

「あ・・・すみません・・・。トランクスさんの都合も聞かないで・・・。」

メディカの声のトーンが段々弱くなっていくと、慌てて

「ま、待って下さい！ホントに作ってもらえるんですか？！」

そう確認すると

「は、はい。美味しくないかもしれませんけど・・・。」

メディカも言った後から、特に料理の腕に自信があるわけでもないのに迂闊なことを言ってしまったと、うろたえながら答えると

「嬉しいです！メディカさんに料理を作ってもらえるなんて・・・！でも、ホントにいいんですか？」

遠慮がちに言いながらも嬉しそうなその顔に

「は、はい。食べてもらえたら嬉しいです。」

そうはにかんで答える彼女に、トランクスの幸福メーターは一気に上昇し吹っ切れてしまいそうだった。

大好きな彼女が自分の為に料理を作ってくれる・・・。

そう思うと、トランクスはこの上ない幸福感に包まれるのだった。