４階フロアの突き当たりにあるフードコートまで歩いたが、どこの店も待ち時間が出ていて結局どの店に入るのかも決まらなかった。

「どうしましょう・・・。どこもいっぱいでしたね。」

「そうですね・・・。もう一度戻りましょうか？」

と言ってから、トランクスはフードコート内を見回した。

ハンバーガーやたこ焼き、ラーメンにアイスクリームそしてクレープなど１５店舗程が連なるコート内は、家族連れからカップル、友人同士などたくさんの人々で賑わっている。

テーブル席にカウンター、座敷や子連れ専用スペース、外にはテラス席もあり、かなり広い面積を有しているコート内をよく見ると、カウンター席の中に１つ２つ空いている席を見つけた。

「メディカさん、ここはどうですか？」

と尋ねると

「えっ？・・・私は構わないですけど。」

驚いた顔を向けるメディカは

「でも・・・トランクスさんはいいんですか？」

と、続けた。

お金持ちで育ちも良く過ごして来ただろうトランクスから、まさかフードコートを提案されるとは思いもせず、意外そうな顔をしていると

「ええ、俺は構いませんよ。ここなら席も２つくらいなら空いてますし。それに、食べたい物も選べますし。」

トランクスはそう微笑むと

「じゃあ、ここにしましょう。」

きっと狙っていたのだろう、奥の方にあるカウンター席の方へと歩き出した。

料理の載ったトレイや、空の食器を運ぶ人の波を上手くかわしながら進んで行くトランクスの背中について行くと、カウンター席に丁度空席を２つ見つけた。