「着きましたよ・・・！」

先程から続く動揺を何とか隠しながら、目当てのショッピングモールへと辿り着くとホッと胸を撫で下ろした。

思わず口に出してしまった発言に、車内の雰囲気が妙に緊張してる様に感じたのは自分だけだろうか・・・。

隣りのメディカはもう

「うわぁ・・・広いですねー。」

と、さっきの発言をはにかむ様子も気にする様子もなく、ただショッピングモールの広さに感嘆の声をあげている。

そんな彼女に少し寂しさを感じながら、トランクスは久し振りに訪れた大型施設を眺めた。

都に比べて広大な敷地を確保しやすいジンジャータウンに、このショッピングモールが出来たのは２年程前のことだ。

都からそう遠くなく、大人も子供も楽しめる充実した施設内容に、オープン当初は人で溢れ一部入場制限される店舗もあったらしい。

現在ではやっと落ち着いてはいるものの、やはり休日となると、家族連れやカップルの姿が数多く見られるテーマパーク的スポットとなっていた。

２人は車から降り、そんな人々で溢れているだろうモール内へと入って行くと、案の定そこは多くの人で賑わっていた。

「さすがに休日は多いなぁ・・・。」

「ホント・・・。すごい人ですね。でも、こういう場所に来るのが久し振りなので、ちょっと楽しいかも。」

そう嬉しそうに微笑むメディカの表情に、つられる様にトランクスも微笑むと

「とりあえず、先に何か食べに行きましょうか。この様子だと混んでそうですし。」

「そうですね。」

そう言うと２人は、吹き抜けの天井が続く、開放感溢れるモール内を進み始めた。