都の中心に着くと、案の定いつもの渋滞に巻き込まれた。

温和な性格の自分でも、いつもはこの渋滞にイラ立ちを感じるのだが、今日はこの渋滞にさえ胸を弾ませてしまう。

「トランクスさんは、ドライブお好きなんですね。」

柔らかい笑みがこちらに向けられ

「ええ。車の運転も飛行機の操縦も好きですよ。母さんの遺伝子が強いみたいで、乗り物や機械の類は好きなんです。」

そう答えると

「ふふ。ブルマさんの遺伝子って、強そうですもんね。」

クスクスと笑うメディカに

「そうですね。ブラは母さんにそっくりですし。」

苦笑いを浮かべると

「でも、ベジータさんの遺伝子も強そう。だから、トランクスさんもブラちゃんも気のコントロールが出来て、舞空術が使えるんですよね。」

そう言うメディカに

「・・・舞空術を見た時、やっぱりびっくりされましたよね？」

尋ねると

「はい、それはもの凄く！」

メディカは頷く様に笑顔を深め

「でも、空を自由に飛べるのは羨ましいです。」

と、続けた。

そんなメディカの返答に安堵し

「言ってもらえれば、いつでも舞空術で空まで行きますよ。」

にこり微笑むと

「ホントですか？！嬉しい！舞空術って風を直接感じられてすごく気持ちいいですよね！！」

「ええ、舞空術は最高です！俺のストレス解消法の１つですから。」

そう言うと、クスっと笑い声を漏らしたメディカに、トランクスが不思議そうな顔を向けると

「それで、仕事中に窓から逃げ出しちゃうんですね。」