脱いだシャツに袖を通していると

「べジータさんは、トランクスさんに期待してるんだと思います。」

そう言ったメディカの言葉に

「え？」と、思わず聞き返した。

「皆さんが地球を何度も救ったこと、チチさんとビーデルさんから聞きました。もし、また何か起こったら、きっと皆さんがまた守って下さるですよね？だから、その時の為にべジータさんはトランクスさんにもっと強くなって欲しいって思ってるんじゃないかなって・・・。期待してるし、頼りにしてるんだと思います、きっと。」

そこまで言うと、メディカはトランクスの正面にまわり、持っていた救急箱を机の横にある棚へと仕舞うのだった。

そんなメディカの姿を見つめながら

「そうかな・・・？」

訝しげに尋ねると

「私はそう思いますよ。地球の為にも肩を痛めない為にも、トランクスさんにはべジータさんにトレーニングしてもらった方がいいかもしれませんね。」

メディカがそう言って小さく笑うのを

「そうなると、きっと湿布を貼るだけじゃすまなくなるなぁ。」

困った顔で返すと

「多少の怪我なら私が手当しますから。」

「ホントですか？メディカさんに手当てしてもらえるなら、父さんとのトレーニングも悪くないかな。」

そう冗談ぽく微笑むと、メディカも小さく笑いながら「もう・・・。」と眉を寄せ微笑むのだった。

そんな何気ない会話で、１日の疲れが癒されていく。

こんな夜がこれからもずっと続いて欲しい・・・。トランクスは胸の中で強くそう願うのだった。