「お姉ちゃん、大丈夫よ。そのうち収まるから。」

そんなメディカに、声を掛けたのはブラだった。

その声で我に返り周りを見ると、チチたち女性陣は平然とした様子で談笑している。

唖然とするメディカに

「メディカさ、びっくりしただか？でも、ああいう事さよくある事だで、ほおっておくだ。」

「そうよ。パンが急に飛び出して行ったもんだから驚いたわよね。ごめんなさいね。」

と、チチとビーデルにそう言われ、メディカはただ「はぁ・・・。」と答えることしか出来なかった。

あの常人離れしている争いや、舞空術、それにサイヤ人のこと・・・。

それらを思うと、自分はとんでもない人達と親しくなってしまったのだとメディカは改めて気付かされるのだった。

そして、そんなメディカの様子を不安気に窺っていたのはトランクスだった。

彼女の様子に、パオズ山の時以上に変な汗が流れそうになる。

何か声をかけなければと、彼女の元へ向かおうとしたその時だった。

ブウが突然気功波を放ち始め、流石に落ち着き払っていたチチたちも騒ぎ始めた。

「おいおい！！気功波はマズイだろ！！誰でもいいから、早くアイツ等を何とかしてくれよ！！」

叫ぶクリリンは、１８号とマーロンを庇いながら避難を始め、他の仲間たちも散り始めたところに、無数に放たれた気功波がこちらへと向かってきたのだった。

眩い光の弾は、状況を把握していないだろうメディカを今にも包もうとしており

「危ない！！」

そう叫んだトランクスは、気功波の向かう先へと風の如く消えたのだった。