「面白いことになってきたな。」

ニヤリとするピッコロに

「面白くありませんよ！ピッコロさん、あの２人を止めないと！！ここで戦いを始められたら・・・！！」

と、デンデが言い終わらないうちに、予想通り嫌な展開へと事は発展してしまった。

怒りで加減することなど考えもしないブウは、思いきりべジータに殴りかかったが、べジータはその怒りをかわし、煽る様に

「どうした、肉はいらないのか？」

と、依然余裕の笑みを浮かべている。

そんな言葉を放たれ、ますます怒るブウは更に気を高め拳を繰り出し始めた。

ブウの繰り出す拳の衝撃で、料理の並ぶテーブルは今にも吹き飛びそうで、ガタガタと音を立てている。

そんな２人に怒声を浴びせたのは誰でもない、今回の主役であるブルマだった。

「ちょっと！！あんた達いい加減にしなさいよ！！！」

マイクを通したその声は庭どころか、西の都全体に響き渡ったんじゃないかと思う程で、眉間に深い皺を寄せ２人を睨みつけている。

その声に、一瞬２人は動きを止めたのだが、ブウが拳を繰り出したことで再び争いは再開されたのだった。

「ちょっと、コラ！！もう！！！あんた！！あいつを止めに行きなさいよ！！！」

ブルマに怒鳴られるも

「い、いやぁ・・・。ああなると私ではどーにも・・・。」

と、サタンが顔を引き攣らせ答えると、ステージ前に集まっていた仲間たちの中から、争う２人に向かって

「もう！！いい加減にしなさーい！！！」

と、飛び出して行ったのはパンだった。

その勇敢というのか無鉄砲というのか・・・。突然の少女の行動に皆息を呑んだ。