その言葉に

「・・・そうなんですか・・・。」

と、言ったメディカは、明らかに残念そうな表情を浮かべていた。

そして、自分の考えをトランクス見透かされただろう事に気付くと、メディカは視線をトランクスから逸らし俯くのだった。

その２人の微妙な空気に気付く者もいたのだが

「さあ、皆さん！お待たせしました！いよいよお待ちかねのビンゴ大会がスタートです！司会はこの私、ミスターサタンが務めさせて頂きます！！」

と言う、豪快な声でその微妙な雰囲気も散ってしまい

「あっ！いよいよ始まるわよ！！」

はしゃぐパンの声に、仲間たちもステージへと顔を向けると

「おっ！いよいよだな。今回の特賞はなんだろうな。」

「今年こそ特賞さ獲ってみせるだ！」

と、ビンゴ大会の始まりに、また盛り上がりを見せ始めるのだった。

そんな仲間たちに囲まれるメディカを、トランクスは切なく見つめていた。

「ドラゴンボールの力で人が生き返る。」

そう聞いた時、きっと母親のことを真っ先に思っただろう彼女を不憫に思わずにいられなかった。

自分が伝えなくても、誰かの口から告げられたことだろうが、少しでも彼女に期待を持たせるのは酷だと感じ、すぐに補足を入れたのだが・・・・。

（もっと言い方があったよな・・・。）

と、さっき自分から視線を逸らした彼女を見ると、隣りのパンへ笑顔を向けている。

そんなメディカを後ろから見つめながら、トランクスは自分が彼女に対して酷い仕打ちをした様な気がして、一人落ち込むのだった。