以前のブラの退院パーティにも驚いたのだが、やはり今回も広大な庭の変わり様にメディカは呆然としてしまった。

いつもは広々とした緑豊かな庭にはウェイターやメイドの姿があり、中央には数多くの豪華な料理が並べられている。

そして、それを囲む様に置かれたテーブルの奥には、深紅の舞台幕で飾られた特設のステージが設けられていた。

テーブルではべジータとブウと呼ばれる、あのミスターサタンの弟子という人物が、テーブルに乗りきらない程の料理を競う様に食らっており、そして他のメンバーはステージの前に集まり、何やら盛り上がりを見せている。

だが、その中に今日の主役であるブルマの姿はなく、不思議に思いながら

「ただいま帰りました。」

と、ステージ前に集まるメンバーの前に姿を見せると

「あ、メディカさ！帰って来ただな。」「おかえりなさい、メディカちゃん。」「おかえり、お姉ちゃん！」

と迎えてくれる人々の手には、カードが握られていた。

「はい、これお姉ちゃんの分よ。」

笑顔でブラから渡されたものを見て

「ビンゴカード・・・？」

と尋ねるでもなく呟くと

「もうすぐビンゴ大会さ始まるだよ！豪華賞品が当たるかもしれねぇから、メディカさも楽しみにしてるといいだよ。」

「えっ？！賞品が当たるんですか？」

自分の誕生日パーティだというのに、プレゼントを貰うでなく、逆にゲームを行い景品を渡してしまうとは・・・。

メディカがブルマの大盤振る舞いっぷりに唸っていると、背後で嫌な気配を感じ慌てて振り返った。