カプセルコーポに来てから、休みの日にこんな時間まで寝ていたのは初めてだった。

「休みなんだから、ゆっくり寝てていいのよ。」

と、ブルマに言われたことがあったが、やはり気が引けてそれは出来ずにいた。

（静かだなー。）

カチャっと自分の立てる食器の音しか響かない部屋で、メディカはぼんやりと朝食を食べ進めながら、昨晩考えていた続きに頭を巡らしていた。

トランクスに感謝の気持ちを伝えたい・・・。

（何か、贈り物が出来ないかな・・・。）

と考えるも、世界一のお金持ちと言っていい彼に欲しいモノなどあるのだろうかと思うと、いいアイディアはなかなか浮かばなかった。

しかし、食事を進めていくうちに

「そうだ・・・。何か、手作りの物とかどうかな？」

ふとアイディアが浮かんだ。

（えーと、お弁当とか？）

かなり量がいるかもしれないが、カプセルに仕舞えば持ち運びに困ることはないだろう。しかし

（あ、お昼ごはんをゆっくり食べる時間なんてないのかも・・・。）

と、時間的なことにぶち当たった。

彼は大企業の社長で、毎日過密スケジュールで動いているとブラから聞いたことがあった。

「ダメか・・・。いいアイディアだと思ったんだけど・・・。」

小さく息を吐いたが、そこでまた案が浮かんだ

（あ、お菓子は？）

そうだ・・・！お菓子なら仕事の間でも食べれるしいいかもしれない！

我ながらいい案だと思い、１人大きく頷いていると

「お姉ちゃん・・・どうかしたの？」

と言う、ブラの声がして、メディカは肩をビクッと上げた。