「まさか休み中も仕事しなきゃならないなんてねー・・・。」

と朝食後、メディカが医学書を読みに悟飯宅へと行ってしまったことに悟天がつまらなそうに言うと

「仕方ないわよ。研修医さんは忙しいんだから。」

鍋の中の物を混ぜながら言うビーデルに

「あーあ。せっかくゆっくり話せると思ってたのになー・・・。」

口を尖らせる悟天に、トランクスが同感だと言わんばかりに苦笑いしていると

「ただいま。」

と玄関が開き、大きな鞄を持った悟飯が姿を現した。

「おかえりなさい、あなた！早かったのね。」

微笑んで迎えに出るビーデルに

「ああ、トランクスたちが来てるし、急いで帰って来たよ。」

そうにこやかに話す悟飯に

「悟飯さん、お邪魔しています！」

と、トランクスも笑顔を向けた。

「よお、トランクス！せっかく来てくれたのに留守にしてて悪かったね。」

「いえ。学会だったんですよね？お疲れ様です。」

「うん、ありがとう。・・・それより、パンたちは部屋かい？」

「パンとブラちゃんは部屋だけど、メディカちゃんは論文抄読会っていうのがあるらしくて、ウチで読書中よ。」

「え？そうかー。研修医さんも大変だね。じゃあ、メディカ先生の邪魔をしない様に荷物だけ置いて来るよ。」

にこりと微笑み家を出ようとする悟飯に

「あなた、ちょっと・・・。」

ビーデルがヒソヒソと耳元で何か囁くと

「えっ、僕がかい？」

と、悟飯は少し驚いた表情を見せた。

「お願い。あなたが適役だと思うの！」

そう言うとビーデルは、にんまりと笑みを見せるのだった。