親友の悟天曰く、自分は「恰好良くて頭もいいし、運動神経抜群で、それに優しいパーフェクトな男」と、世間ではされているらしい。

そんな自分のイメージを崩さないようにと、いつも自分にプレッシャーを掛け振る舞っていた。

そして、付き合う女性たちは皆、そんな自分に満足していた。
こっちがイイ男を演じていることなど気付くこともなく・・・。

それに加え、やはりカプセルコーポレーションの御曹司、若社長という肩書が必ず付いて回ってくる。

その肩書は女性から見て何とも魅力的な様で、付き合い始めると徐々に彼女達は自分ではなく自分が背負っているこの肩書が好きなのではないか？と、思われる言動が増えてくるのであった。

そうなると

(結局はそっちか・・・）

と、気持ちは離れて行き、関係は終わりを迎えてしまうのであった。

過去の恋愛を振り返りながら、女性と接していて今までこんなに気負わずにいられたことがあっただろうかと振り返る。

いつもと違う心を探りながら、ベッドに寝転がると天井を見つめた。

メディカの表情や言動を思い出し、彼女が他の女性たちとは違い、自分に対して媚びる様な素振りも見せず、自然な姿で接してくれることが嬉しくて頬を緩ませる。

トランクスは目を閉じると、メディカといる時の心地いい緊張感と、胸の中で俄に湧き起こる幸福感を感じながらも、忘れかけていた心の有様に戸惑いを覚えるのだった。