ブルマが運んできた朝食を食べていると

「先生。今日は何時頃行くの？」

ブラが嬉しそうに、隣りのメディカを覗き込んだ。

「あ、えーと・・・。何時でもいいよ。」

ちょっと困ったように答える、メディカに続いて

「どこか行くのか？病み上がりなんだから、あんまり無理するんじゃないぞ。」

ブラの隣りに座るトランクスが、呆れた顔を向けた。

「大丈夫よ！先生のお部屋を見に行くだけだもん。」

「部屋って・・・燃えたんじゃないのか？」

言ってから、トランクスはハッとした。
食卓に微妙な空気が流れる。
―しまった・・・！と言わんばかりの表情のトランクスは、ゆっくりメディカへと顔を動かした。

ブラを挟んで座っているメディカは、明らかに苦笑いを浮かべている。
自分の発した一言で、彼女の気分を害したのは間違いないだろう。

「あの、す、すみません・・・！」

トランクスが慌てて謝罪の言葉を発すると

「いえ・・・。大丈夫です。」

メディカは苦笑いを浮かべた顔を、トランクスへ向けた。

簡単に「燃えた」と言われると、ショックが残るメディカには、まだ受け流す余裕などなかった。

すると２人の間に座っているブラが

「お兄ちゃん、サイテー。」

と、睨みながら呟き、ブルマからは

「アンタ、デリカシーないわね！上に立つ人間がそれじゃ、誰もついて来なくなるわよ！」

と、冷たい目で見られ、トランクスは居た堪れなくなった。

向かいに座り、もくもくと朝食を食べるべジータの口元が、一瞬笑っている様に見えたのはきっと気のせいではないだろう。