目を覚ますと部屋の中はすっかり太陽の光で満たされていた。

「うー・・・ん。７時か・・・。」

メディカは起き出すと携帯電話で時刻を確認し、まだ重たい瞼をこすった。

昨日はリビングを出て部屋に戻ると、ベッドに倒れ込み、そのまま寝てしまったらしい。自分が思っている以上に体は疲れていた様だ。

しばらくボーっとしていたが、段々と頭が覚めてきたので、ひとつ伸びをするとベッドを下りてバスルームへと向かった。

思えば２日間入浴していない。
浴槽にお湯を注ぎ、入浴準備をしに部屋に戻ると、昨日帰宅前に病院内にあるコンビニで買った下着を鞄の中から取り出した。

取り出したそれは、お世辞にもカワイイとは言えないベージュの地味な上下セットだ。本当なら、昨夜は病院の仮眠室で寝るつもりだったので、一時的な替えとして購入したものだった。

「はぁ・・・。今日こそ家に帰りたい。」

地味な下着を見ると、思わず溜息が出た。


バスルームに行くと、お湯は程よく溜まっており、服を脱ぐと朝のバスタイムを堪能することにした。

「ふぅぅ・・・気持ちいい・・・。」

２日ぶりの入浴は、体の中の溜まっていたものを全て溶かし出し、自分自身も溶けてしまいそうな感覚に陥る程、メディカに安らぎを与えてくれた。

何も考えずに、湯船に浸かっているこの時間がとても贅沢に思え、自然とメディカの表情は綻ぶのだった。