しばらくして、片付けを済ませたブルマがキッチンから出て来た。

「ブルマさん、すみません！　お手伝いもしないで……」

　ソファから立ち上がるメディカに

「いいのよ、気にしないで！　それよりトランクスは？」

「トランクスさんは部屋に戻られましたけど……」

　メディカのその答えに、ブルマは思わず溜息を吐いた。

（まったく……あの子は……）

　ブルマの溜息の理由など露とも知らないメディカは不機嫌そうに入口を睨むブルマの姿を見つめながら

「あの……ブルマさん。私もそろそろ休ませてもらっていいでしょうか。部屋は昨日と同じ部屋を使わせてもらったらいいですか？」

　と、果たして解放してもらえるのか？という気持ちで、おずおず尋ねると

「あ、あぁ。部屋は昨日と同じ部屋を使ってもらっていいわよ。……そうね。疲れてるだろうし、今夜はゆっくり休んで」

　ブルマは険しい顔から笑顔でそう答えるのだった。

　あっさり解放されたことに少し驚きながらも、メディカはホッと心の中で溜息を吐くと

「ありがとうございます。では、先に休ませて頂きます。……おやすみなさい」

　と、頭を下げリビングを出ると、昨夜と同じゲストルームへと向かった。

　テレビからの音だけが響くリビングに１人残ったブルマは、ソファに座るとリモコンを手にし、不満気な表情でパチパチとテレビの画面を変えていくのだった。