トランクスが帰宅すると、リビングから母と妹の弾んだ声が聞こえてきた。

「ただいま。」

　リビングに入るとソファにはブルマとブラ、そしてメディカがお茶を飲みながら談笑している。
　
　当然気を探ることなく帰宅したトランクスは、思いがけない人物がいることに、一瞬驚いた表情を見せた。

「あ。お兄ちゃん、おかえりなさーい！」

「おかえり、トランクス。今日は早かったじゃない」

上機嫌の母娘は笑顔でトランクスを迎えたが、
メディカはトランクスを見るなり恐縮した様に

「おかえりなさい……。あの、お邪魔しています」

　と、頭を下げた。

「あ、えっと……いらっしゃい」

　少々戸惑った様にトランクスが言葉を発した後

「トランクス、食事は済ませたの？」

　入口で突っ立っている息子に、マグカップ片手にブルマが尋ねた。

「え。あぁ……今日はまだなんだ」

「そ、良かったわ！　今日は先生を招待してブラの退院祝いをしたのよー！　ご馳走だから楽しみにしてなさい！」

　と、ウィンクする母のこの言葉でメディカがここに居る理由に納得すると、トランクスはふとメディカの方へと視線を移すのだった。

　その表情は些か疲れた様な、困惑している様な……。複雑な表情を浮かべている。

　その表情から、トランクスは何となく察しがつくと

「じゃあ、着替えて来るよ」

　と、苦笑いを浮かべ自室へと戻るのだった。