その姿を見送っていると、悟飯の向かう縁台に座る２人に目が留まった。

この地球には人間以外にホスピたちの様な動物型の種族もいるが、緑色の肌をした種族など今まで見たことがなく、驚いた顔でメディカがじっとそちらを見つめていることに気付いたのはビーデルだった。

ビーデルはくすっと小さく笑うと

「あの背の高い人、ピッコロさんていってね、悟飯君の師匠なの。」

その声に、メディカは視線をビーデルへと向け

「師匠・・・？」

と、聞き返した。

「ええ。悟飯君の武術の師匠よ。」

「！？悟飯さんて、武術されるんですか？！」

あの優しげで穏やかな印象から想像出来ず、メディカは思わず大きな声を出してしまった。

「ふふ。そうよ。実は私も、むかしは嗜んでたのよ。」

「えっ？！」

またもや意外な発言に、メディカは目を丸くした。

が、ビーデルの意志の強そうな瞳と、細身ながらも適度に筋肉のついた綺麗な身体のラインに気付くと、メディカは密かに納得するのだった。

「今日集まってるのは、ほぼ全員武術をやってる連中ばかりなのよ。ま、いざとなったらすっごく頼れるから、仲良くなってて損はないわよ！」

ブルマはパチリとウィンクすると

「みんな、私の自慢の仲間なんだから！！」

そう言って笑うと、くぃっとビールを喉へと流し込むのだった。

科学者と武術家・・・。

真逆の立場にあるブルマとその仲間たちが、どうして交流するに至っているのか・・・。

メディカは頭の中で疑問符を飛ばすのだった。