「でしょー。ブラなんかメディカちゃんのこと気に入っちゃって。そのおかげで何とか入院してくれたようなもんなのよ！あ、メディカちゃん。チチさんよ。あそこにいる悟飯君と悟天君のお母さんで、パンちゃんのおばあちゃん。」

「そうなんですか！」

確かに、大きな黒い瞳がパンによく似ている。目の前のチチのその瞳も、吸い込まれそうなほど綺麗だ。

「そうだべ！メディカさ、喉渇いてねぇか？ラムネさ取って来てやるから、待ってろ。」

そう言って、屋台の方へと向かうチチの背中に

「えっ、あ・・・すみません！」

と声を掛け、その後ろ姿を見送っていると

「あれ、母さん行っちゃったか。」

と、先程ブルマがチチを紹介する時に指していた、眼鏡を掛けた男性が焼きとうもろこしが積まれたトレイを手に立っていた。

「これ、母さんに頼まれていたので置いて行きますね。」

縁台に焼きとうもろこしを置く男性を見て

「メディカちゃん、パンちゃんのお父さんの悟飯君よ。」

ブルマが短く悟飯を紹介した。

「は、はじめまして、メディカです。」

「あ、はじめまして！君がメディカ先生かー。先生のことはパンから聞いていたよ。とっても可愛い先生だってね。」

優しい笑顔に加え、悟飯の穏やかで丁寧な口調も手伝い、メディカはすぐに悟飯に親しみやすさを感じると

「私もパンちゃんからご両親のお話しは伺っていました。とても仲のいい自慢のご両親だって・・・。」

と、柔らかい笑みを向けるのだった。