「いや、なかなか母さんみたいにはいかなくて・・・。まだまだですよ。」

「あー、ブルマさんと比べたら、そりゃキツイぜ。何せお前の母さんは色んな意味で最強だからな・・・。ま、お前はまだ若いんだしさ、これからじゃねーか。力抜いて、お前らしくやっていけばいいさ。」

背中をポンポンと叩かれ、励ましの言葉を掛けてくれるクリリンは、自分の立場や環境を理解し、温かい言葉を掛けてくれる良き人生の先輩の１人だった。

会う度に自分のことを気に掛けて、声を掛けてくれるクリリンに、トランクスはある意味父親以上に助けられ、親しみを持っていたかもしれない。

トランクスは、隣に並ぶ小柄な人物を見ると

「ありがとうございます、クリリンさん。そう言ってもらえると、楽になります。」

「なぁに。大企業を引っ張って行かなきゃならないんだから、お前も色々大変だろ。俺で良かったら、いつでも話し相手くらいにはなるぜ。」

トランクスとクリリンがお互い顔を見合わせ微笑んだ、その直後だった

「お、来たみたいだな。」

クリリンが空を見上げると、遠くの方から飛行機が近付いていおり、その近付いてくる気を感じた者たちは、同じ様に空を見上げるのだった。

（・・・悟天も来てる・・・よな。）

トランクスは親友との久し振りの再会であるにも関わらず密かに肩を落とすと、それに気付いたクリリンは

「あ？どうした、トランクス？」

と、不思議そうにトランクスを見上げるのだった。