「メディカさんは、何処に行かれてたんですか？」

口を滑らす様に、聞きたかったことを思わず口にしていた。

すると、少し躊躇いがちに間を置いてから

「部屋を探しに不動産巡りをしてたんですけど、見つかりませんでした。なかなか難しいですね。」

と、苦笑いするメディカの言葉に、トランクスはすぐ様後悔したのだった。

こんなに早くここを出て行くことを考えているとは思いもせず・・・いや、思いたくなく、そう思うと

「ウ、ウチに居て下さい！」

と、口にしていた。

少し驚いた様な顔をするメディカにハッとし

「あ、あの、メディカさんの気に入った部屋が見つかるまで、ゆっくり探してもらって構わないですから・・・。」

思わず本音が出てしまい、誤魔化すように付け加えると

「ありがとうございます。・・・でも、なるべく早く見つけないと。いつまでも甘えるわけにはいきませんから・・・。」

「いや、その、あ、甘えると言うか・・・頼ってもらって構わないですから・・・！」

トランクスが自分に対してあたふたと話しているのが可笑しくて、メディカは思わず笑ってしまった。

「ふふっ。あ、すみません・・・。」

と、笑顔で謝るメディカに、赤いであろう顔を向けると

「トランクスさんて、すごくクールなイメージだったんですけど、実際お話ししてみると違いますよね。」

「えっ・・・？」

「フランクな方だから、お話してて楽しいです。」

そう言って柔らかい笑みを向けるメディカに、トランクスは更に顔に熱が集まってくるのを感じるのだった。