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スクリーンに流れていたエンドロールが終わると、暗く閉ざされていたシアタールームに、柔らかなオレンジ色の光が広がった。
暗がりの中の非現実な世界と、オレンジ色の現実世界の境界線上で、一瞬ぼんやりとしていた俺の耳に
「あー、おもしろかった!」
前に座る梨子から、満足したと言わんばかりの、伸びを含んだ声が入ってきた。
その声にすぐさま
どこがだよ……!!
反論したかったが、それを我慢したのは、俺にだってプライドってものがあるからだ。
いま観た映画が「アクション」や「ラブストーリー」ならよかった。
でも、いま観た映画は「ホラー」映画。
しかも、昨年「最恐」という称号を与えられた、ゾンビ映画だ。
ゾンビやお化けといった類のモノが大の苦手な俺にとって「ホラー映画」なんてモノは最悪なジャンルだった。
なのに。
梨子は俺が最も苦手とするこのジャンルの映画が大好物らしく、その「最恐」映画をみんなで鑑賞するハメになった……。
もちろん「観ない」という選択肢もあった。
でも、俺だけ「観ない」っていうのも、それはそれで何だか嫌だった。
でも、観終わったいま思うのは
やっぱり観なきゃよかった……。
っていう後悔だった。
座席に浅く座り、密かに項垂れてる俺とは対照的に
「ゾンビ映画って久しぶりだったから楽しかったです~」
なんて言いながら、梨子の栗色の頭が揺れている。
そんな梨子に
「そうね。久しぶりにホラーもいいわね」
暗がりの中の非現実な世界と、オレンジ色の現実世界の境界線上で、一瞬ぼんやりとしていた俺の耳に
「あー、おもしろかった!」
前に座る梨子から、満足したと言わんばかりの、伸びを含んだ声が入ってきた。
その声にすぐさま
どこがだよ……!!
反論したかったが、それを我慢したのは、俺にだってプライドってものがあるからだ。
いま観た映画が「アクション」や「ラブストーリー」ならよかった。
でも、いま観た映画は「ホラー」映画。
しかも、昨年「最恐」という称号を与えられた、ゾンビ映画だ。
ゾンビやお化けといった類のモノが大の苦手な俺にとって「ホラー映画」なんてモノは最悪なジャンルだった。
なのに。
梨子は俺が最も苦手とするこのジャンルの映画が大好物らしく、その「最恐」映画をみんなで鑑賞するハメになった……。
もちろん「観ない」という選択肢もあった。
でも、俺だけ「観ない」っていうのも、それはそれで何だか嫌だった。
でも、観終わったいま思うのは
やっぱり観なきゃよかった……。
っていう後悔だった。
座席に浅く座り、密かに項垂れてる俺とは対照的に
「ゾンビ映画って久しぶりだったから楽しかったです~」
なんて言いながら、梨子の栗色の頭が揺れている。
そんな梨子に
「そうね。久しぶりにホラーもいいわね」