久し振りに開催されたパーティは、夜遅くまで続いた。

　夜もだいぶん更け、みんな帰るなか、悟天だけは泊まることになり、俺の部屋を使うことになった。



「お、おい！　入ってくるなよ。ママがベッド貸してくれただろ！」

「え？　トランクスのベッド広いんだし、別にいいじゃん」

　悟天はテーブルに、ベッドが収納されたホイポイカプセルを置くと、何の躊躇いもなく、俺のベッドに潜り込んできた。

　まったく……。

　まだまだガキの頃の習慣が抜けない幼馴染に辟易してると

「あーあ。ホントに羨ましいよ」

　今日何度目かの台詞が聞こえてきた。

　もう返事を返すのも面倒になり、俺は無視を決め込みながら、どこがだよ。って、今日何回言っただろう言葉を胸の中でつぶやいてた。

　ガキの頃は、女の子に興味なんてなかった悟天も、中学の三年にになる頃には、普通の男子と同じで、頭の中は女の子のことでいっぱいになってた。

　そして、今日。

　ママが開催したパーティにやって来た悟天は、案の定、梨子と真琴を見るなり、顔を輝かせた。

「おまえ、女の子なら誰でもいいのかよ……」

　呆れる俺に

「誰でもいいってことはないよ」

　悟天はそう否定しながら、梨子と真琴をワクワクした表情で見つめ、足早に二人のところに自己紹介をしに行っていた。

　それを思い出しながら

「あの二人のどこがいいんだか……」

　ぽつりと漏れた言葉を聞き逃さなかったらしく、悟天は

「えっ？　二人ともカワイイじゃん！」

　首をこちらに向け、はっきりと答えた。