母の企み②

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「数学を教えて欲しい?」

「はい……。解らない問題があって……」

「ふーん……どれどれ……」

 梨子ちゃんが、持っていた問題集を開くと、そこには、懐かしい問題が並んでた。

 何十年ぶりかに見る問題に、懐かしさのあまり目を細めてると

「この、問三の問題なんですけど……」

 梨子ちゃんが、問題を指差した。

「ああ、コレね。コレは……」

 梨子ちゃんに、解き方を教えようとした、その瞬間――。

 ふと、いいことを思いついた私は

「そうだわ、梨子ちゃん! トランクスに教えてもらったらどう?」

 自分でも分かるくらい、梨子ちゃんにキラキラした顔を向けてた。

「えっ?! トランクスって……?!」

 突然だったからか、ビクリとする梨子ちゃんに

「あの子、数学得意なのよ。梨子ちゃんに教えることで、復習にもなるし! 何たって、同じ高校生だもの!」

 トランクスを薦める理由を言うと、梨子ちゃんは「あ、トランクス君ですか……」って、何だかホッとした顔をしてから

「トランクス君、数学得意なんだ。じゃあ、教えてもらおうかな!」

 って、私の企み……もとい、提案にまんまと乗ってくれた。

 ノリ気になってくれた梨子ちゃんに、私はトランクスの部屋を教えると

「じゃ、行ってらっしゃーい!」

 トランクスが、どんなリアクションをするのか、ニヤニヤと想像しながら、息子の部屋に向かう梨子ちゃんの背中を見送った。
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