まさか、こんなことになるなんて……！

　まさか、この地球で恋することになるなんて……！

　少女マンガ的この展開に興奮して、私はあの夜から寝れない日が続いてた。

　あの夜から、トランクスさんを見る度に胸がドキドキして幸せな気持ちになる。

　あの綺麗で優しい青い瞳。

　穏やかな声。

　それに、逞し過ぎるあの身体……！

　そして、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を体現してるような、トランクスさんていう人の人間性！

　そんなトランクスさんの全部がカッコ良くて、好きで好きで……！

　トランクスさんのことを考えただけで顔だけじゃなくて、身体中がふんにゃりと緩んで熱くなっちゃう！

　久し振りにやってきた恋のドキドキのおかげで、私はいま毎日がキラキラしてて、楽しくて幸せでたまらない！

　そうだよ！

　これが「恋」だよね！？

　私、いま恋してるんだ！

　でも、そんな私をマコちゃんは呆れた……っていうか、同情するような顔で見てる。

　マコちゃんが言いたいことは、私だって気付いてる。

　トランクスさんと私は住む世界が違うってこと。

　だから、この恋は実らないかもしれないってこと……。

　でも、そんなことまだ分からないよね？

　だって、それも少女マンガではお約束。

　最終的には、異世界の人間どうしが恋をしても、ハッピーエンドになるんだもん！

　だから、もしかしたら私だって……！

　そんな期待を密かに抱きながら、私は今夜もベッドに入ると、トランクスさんのことを想いながら目を閉じた。