はじまりのうた②
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私たちには当たり前の「平和」がなかった、トランクスさんの世界の話しーー。
それを思い出すと、胸の奥から急に切なさが込み上げてきて
「わ、私の歌で良ければ、唄います……。あ、でも! 絶対見ないでくださいね! 絶対ですよ!!」
釘を強ーく刺すと、トランクスさんは表情を緩め
「分かったよ。じゃあ、俺は後ろを向いてるね」
そう言ってトランクスさんは後ろを向くと、四阿の白い柱に背中を預けた。
その後ろ姿に――こんなこと思うのはすごく偉そうだけど
私の歌で、トランクスさんが喜んでくれるなら唄おう――。
そう思った。
「ありがとう、梨子ちゃん」
「い、いえ! こちらこそ、聴いて下さってありがとうございました」
私は恥ずかしさを誤魔化すように、深々と頭を下げた。
見られてないとはいえ、やっぱり恥ずかしい……。
でも、トランクスさんが「ありがとう」って言ってくれたのが凄く嬉しくて、胸の辺りがじんわり熱くなるのを感じてると
「歌って、いいものだね」
顔を上げて見た、柔らかく微笑むその顔は、木の間から洩れる月の光に照らされていて、とても綺麗だった。
その顔に見惚れてると、トランクスさんは寂しそうに微笑みながら
「母さんから聞いたかもしれないけど……俺のいた世界は、酷い世界でね……。だから、音楽や歌を落ち着いて聴くことがほとんどなかったんだ」
そう言って、少し俯いた。
でも、すぐに顔を上げ
「けど、いま梨子ちゃんの歌を聴いて、俺も歌や音楽を楽しめるようになったんだって思ったんだ」
それを思い出すと、胸の奥から急に切なさが込み上げてきて
「わ、私の歌で良ければ、唄います……。あ、でも! 絶対見ないでくださいね! 絶対ですよ!!」
釘を強ーく刺すと、トランクスさんは表情を緩め
「分かったよ。じゃあ、俺は後ろを向いてるね」
そう言ってトランクスさんは後ろを向くと、四阿の白い柱に背中を預けた。
その後ろ姿に――こんなこと思うのはすごく偉そうだけど
私の歌で、トランクスさんが喜んでくれるなら唄おう――。
そう思った。
「ありがとう、梨子ちゃん」
「い、いえ! こちらこそ、聴いて下さってありがとうございました」
私は恥ずかしさを誤魔化すように、深々と頭を下げた。
見られてないとはいえ、やっぱり恥ずかしい……。
でも、トランクスさんが「ありがとう」って言ってくれたのが凄く嬉しくて、胸の辺りがじんわり熱くなるのを感じてると
「歌って、いいものだね」
顔を上げて見た、柔らかく微笑むその顔は、木の間から洩れる月の光に照らされていて、とても綺麗だった。
その顔に見惚れてると、トランクスさんは寂しそうに微笑みながら
「母さんから聞いたかもしれないけど……俺のいた世界は、酷い世界でね……。だから、音楽や歌を落ち着いて聴くことがほとんどなかったんだ」
そう言って、少し俯いた。
でも、すぐに顔を上げ
「けど、いま梨子ちゃんの歌を聴いて、俺も歌や音楽を楽しめるようになったんだって思ったんだ」